出世する人は、「算数」をうまく使っている 「足し算引き算」レベルで評価が変わる

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いかがでしょうか。

もしかしたらあなたは、「ベン図」と呼ばれるこのようなイメージ図を描き、そこに数字を書き込んで思考したのではないでしょうか。

私の研修でも、多くの課長がこのようなイメージ図を描きます。

しかしその後、この「課長」たちはどうなるかというと、手がピタリと止まり、じっと考え込んでしまうのです。

制限時間1分としましたが、1分以内に正解が出せない方が8割です。

なぜ迷路に入ってしまうのか。ひと言で言うとこうなります。

「整理できていないから」

オフィスの机でもパソコンのデスクトップでも同じことですが、モノや情報が多く雑然としていては探し物をサッと見つけ出すことができません。整理されていないということは、それだけ人のパフォーマンスを落とすのです。私がお伝えしたいのは、「こんな問題もできないなんて、課長失格ですよ」ということではありません。「整理しないまま思考する人はダメですよ」ということです。

「漏れなくダブりなく」がちゃんと使えますか?

では「整理する」とはどういうことなのか。私の考えはこうです。

① シンプルに「漏れなくダブりなく整理する」ことから始める
② イメージ図ではなく表を描く

 

たとえば先ほどの問題であれば、Cだけを購入した人は60%です。

しかも、どれも購入したことのない人は0%ですから、表を使ってこのように極めてシンプルな「漏れなくダブりなく整理」ができます。

<表を使って、もっともシンプルな「漏れなくダブりなく整理」>

したがって、答えは100-60=40%。

問題文に書かれていた3つの情報(商品Aを購入している人は48%、商品Bを購入している人は30%、商品Cを購入している人78%)は使う必要のない数字であり、1分あれば十分に解決できる問題なのです。

先ほどの「ベン図」が、決してNGというわけではありません。

しかし、そのイメージ図を描いた後、手が止まりじっと考え込んでしまうということは、そのイメージ図を描いた行為は、思考するための補助として機能していないということです。

誰もが本や研修で学んだことのある論理的思考を、いざ使える局面できちんと使うことができる人とそうでない人がいます。こんな問題ひとつでも、その人物の論理的思考力や普段のパフォーマンスが透けて見えるのです。

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