韓国で超話題「スーパーエリート育成大学」の全貌 韓国版「ミネルバ大学」泰齋大の初代総長が語る

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授業前に討論の対象となるビデオを見たり、本を読み、授業では、学生をグループに分けて、学生どうしで討論させる形式です。オンライン授業のシステムはスタンフォード大学コンピュータ教授らが開発した「Engageli」というツールを使用しています。

これは、Zoomよりも高度で、たとえば、100分の授業が終わると、先生や学生が時間にしてどれだけ話をしたかがグラフで表示されます。討論で1人が独占している場合にはグループ替えも行います。

2年生からは各国の社会問題の解決に取り組む

――専攻はどのように分かれているのでしょうか?

専攻は2年生で選択し、大きく人文・社会科学、自然科学、データ科学およびAI、ビジネスイノベーション学部があります。1年生は教養課程ではなく、自分がどんな力を持っているかを知り、それを育むために『イノベーション・ファンデーション学部(革新基礎学部)』で知識の基礎を学びます。批判的、創造的な思考を培い、コミュニケーション力やコラボレーション力を伸ばし、グローバルリーダーに必要とされる多様性などについて学びます。

2年生から他国に移動した後は各国の社会問題を解決する「Civicプロジェクト」、例えば日本であれば高齢者問題にどう取り組んでいるかなどを考察し、活動にも参加しながら実践で学びます。

全寮制ではソーシャルバリュートレーニング、いわゆる社会から必要とされている存在価値は何かを身につけます。生活は共にしますが、授業はオンラインが主ですから、部屋でもカフェでも自由に受講できます。海外では、学生寮もしくは短期で借りられるマンションなどを利用する予定です。  

――定員は韓国人学生100人、外国人学生100人ですが、1期生はそれぞれ定員を割っています。現況とその合格基準は?

2023年4月に政府から認可が下り、学生は6月から募集しました。韓国人学生は373人の応募から27人、外国人学生は100人の応募から5人が入学しました。本校の入試は原石を選ぶためのものですから、入学申請の部署は「人材発掘部」で行い、文字通り人材を発掘します。人材がいなければ定員を満たすことにこだわりません。

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