受験や就職で不可欠な「PBL」の学びとは何か 「正確に素早く」とは違う力が求められている

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与えられたテーマに対して自ら課題を見つけ、議論をする「PBL」(Project Based Learning)が教育現場で注目されている(写真:よっし/PIXTA)

「情報社会が進む時代に、データを活用したより良い豊かな暮らしにつながるライフスタイルの企画を創出せよ」

「10年後を想像し、未来の電気自動車をつかった革命的なエネルギーサービスを提案せよ」

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あなたならこの問いにどのように答えるだろうか。人によって回答も異なるし、そもそも正解がない。

今、教育現場では、こうした「正解のない課題」に対して、仲間と議論しながら自分たちの力で最適解を導き、アウトプットをする「PBL」という教育手法の導入が急速に進んでいる。

PBLとは「Project Based Learning」の略称で、読んで字のごとく、「プロジェクトを通して学ぶ」教育手法だ。学生が能動的に学ぶ学習法「アクティブラーニング」の一種でもある。具体的には、教室の中で先生が一方的に講義するのではなく、学生たちは与えられたテーマに対して自ら課題を見つけ、議論をする。その一連のプロセスの中で、仮説構築力や分析力、アウトプット力など、あらゆる能力を鍛えることができる。

課題解決力を鍛えるPBLが教育現場で注目

社会が激変していく中で、あらゆる課題に向き合い、解決策を呈示する力が求められている。そうしたことから、大学入試や企業採用の現場では、PBLのような課題解決型の経験がかなり重要視されているのだ。

これまでの日本の入試や採用試験では、「言われたことを正確に素早く答える力」が求められてきた。高校生たちはマークシートの穴埋め問題を制限時間内に答えるトレーニングを積み、就職活動でも、そうした試験で入学した大学偏差値を一定程度考慮している。

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