受験や就職で不可欠な「PBL」の学びとは何か

「正確に素早く」とは違う力が求められている

一方、名古屋市にある愛知東邦大学の2年生の女子学生2人組が決勝大会まで進出し、インターネット生放送1万人の視聴者の前で、堂々としたプレゼンテーションを披露した。

経営学部など3学部を擁する愛知東邦大学では、PBLや地域密着型授業などの取り組みを積極的に行っており、他大学の学生と競争をさせるために、キャリアインカレにも挑戦しているという。指導にあたった同大学経営学部地域ビジネス学科の手嶋慎介准教授は「PBLをはじめとしたチーム別での取り組みは、挑戦の場を求める主体性のある学生だけでなく、そうでない学生への刺激にもなる。何事にも失敗を恐れず、試行錯誤しながらチャレンジし続けてほしい」と語る。

社会人並みのスキルを持つ学生も誕生

PBLを経験すると、疑似的とはいえ企業の事業創造のプロセスをじっくりと学ぶことができる。だから、社会人顔負けのスキルを持っている学生も少なくない。逆にいえば、まだ課題探究の経験をしたことがない学生との差がこれからどんどん広がるということだ。

とはいってもPBLを普及させるためには、まだ課題が多いのも確かだ。まず、PBLを運営するノウハウを持った教員が少ないというのがある。そもそも、学生が取り組む答えのない問いをどう指導すればいいのか、また正解がない中で、学生をどう評価すればいいのかという問題も横たわる。

その一方で、ドワンゴが運営するN高等学校やアメリカのミネルバ大学など既存の枠組みとは完全に異なる仕組みの教育機関も登場し、なおかつPBLの導入を実現させている。N高校の通学コースには1年間かけて課題発見から解決策の検討、実行、成果発表までを行う長期実践型学習を開始する。ミネルバ大学ではオンライン上でアクティブラーニングを行うという画期的な講義を行う。

今後の社会で必要なスキルを身に付けさせるためには既存の教育手法では限界があることは明らかだ。それを打開する手法の1つとして、PBLはますます注目されるキーワードになるだろう。

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