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日本企業で「管理職」が名誉職になっている大問題 本来の仕事が果たせない原因にもなっている

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  • 澤 円 圓窓代表取締役
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ただし、これは降格ではありません。マネジャーはあくまで「役割」なので、ただマネジャーに向いていない、もしくは他の人にマネジャーを任せたほうが、バランスがいいという評価をされたに過ぎず、社員としての価値が減ったわけではありません。だから、プレイヤーに戻っても決められた給与レンジは変わらないのです。

もちろん、給与レンジごとに求められる期待値は違います。たとえば、売り上げ金額の責任の大きさやカバー領域の広さ、仕事の難易度などによって給与レンジは変わります。でも、マネジャーであること自体と、給与レンジは連動していない。これが本来のジョブ型雇用です。

ジョブとしてのマネジャーがあるだけで、その役割を辞してもプレイヤーとして期待値に応えれば、同じ給与レンジで評価される。あくまで、ジョブに対して給与が支払われるということです。

「立場」に対するプライドがなくなる

ちなみに僕がいたときは、マネジャーが直接コントロールできるチームメンバーの範囲は、マネジャー1人につき約7人が適正とされていました。

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これをスパン・オブ・コントロールといいますが、仮にメンバーが10人程度になれば、マネジャーを2人にして各5人のチームにしたり、逆にメンバーの数が減れば、マネジャーの数も減らしたりする考え方です。人数にも考慮して、確実に経営の方針を伝えられるようにするから、会社は目標を達成できるのです。

こうした本来のジョブ型雇用が浸透すると、それぞれの適正を見極めたうえで「役割」が決まるため、当然ながら労働生産性は上昇することになります。

また、マネジャーを辞することは降格ではないため、いい意味で「立場」に対するプライドがなくなる傾向もあります。どんなジョブを振られても、自分の価値はまったく目減りしないということです。

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