電力自由化へ発送電分離、電源開発は国民的議論を

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 原発事故により、福島のみならず全国の観光名所が打撃を受けた。製造業の部材サプライチェーンの回復の早さには目を見張るものがある一方、電力問題が足かせとなり、リスク分散のため日本への部材調達依存度を下げようという動きが世界の企業に広がっている。汚染水の排出に対して日本に損害賠償を求めようという動きまで出始めた。

菅直人政権は「ひとつになろう」「絆」などと情緒に浸っているが、世界の現実は厳しい。内憂に外患がついてくる。

電力供給への不安から日本企業が外へと向かう一方、海外からの人材や投資を呼び込めないことで、日本の潜在成長率が一段と低下するおそれが高まった。日本銀行の白川方明総裁の指摘のみならず、海外でもそうした論調が幅を利かせている。

関西電力による15%の節電要請を、橋下徹大阪府知事は「根拠がわからない」「原発維持のためのブラフ」「地域独占の弊害」と一蹴した。「計画停電」で脅され、“大本営発表”に従って節電に奔走する東京人に対し、大阪人の面目躍如といえる。東電管区内では、障害者や高齢者が不便をかこちながら、足元では8割に満たない電気使用率である。

世界の電力市場に詳しく、電力自由化を主張してきた八田達夫大阪大学名誉教授は、「現状は、コストに関係なく決められた価格で電力を使い放題にする仕組みなので、需給が逼迫する」と言う。「自家発電業者の能力は大きいのに、鉄鋼会社などは、本業での電力会社とのつながりを優先し、口を覆って自由化を主張しない」と指摘する。

送電網を開放し、発電業者が競争すること、前日スポット市場で翌日の需要量と供給量をぶつけて価格を決定し、リアルタイム市場で過不足を調整するという仕組みを作ることで、需要抑制と供給促進が図られ、電力の安定供給は確保できると主張する。電力自由化は急ぐべきだ。

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