《プロに聞く!人事労務Q&A》私物の携帯電話を仕事で使用した場合の通話料金について

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《プロに聞く!人事労務Q&A》私物の携帯電話を仕事で使用した場合の通話料金について

 

回答者:鈴木社会保険労務士事務所 鈴木ひろみ

質問

 業績低迷のため、残業代の見直しを進めています。ところが、社員から「そんなに細かいことを言うならば、仕事で使用した携帯電話の通話料金をきっちりと支払って欲しい」との声が上がっています。
弊社では、仕事用の携帯電話を配布していません。そこで、社員は仕事の時に個人の携帯を使用しています。これまでは、特に問題がなかったのですが、今後は社員から通話料を請求されると思います。どのように対応すればいいでしょうか?(卸売り:人事担当)

回答

仕事で使用した電話代ですから、会社で負担する方向で検討された方が良いでしょう。

問題は、この電話代の金額をどう算出するかという事になります。

細かく計算するのは面倒だという場合は、定額制にして毎月支払う方法もありますが、この場合は、月によっては、自己負担分が多くなることもあり、不満を募らせる社員が出てくる可能性もあります。

ここは、やはり多少手間がかかっても、仕事で使った電話代を明確にして、それに対応して支払うことが良いと思います。

携帯電話各社で、通話先・通話時間・通話料金等が表示されたリストを発行してくれますので、これを使用したらどうでしょうか。この発行手数料は通常有料となりますので、この費用は会社で負担します。

このリストから仕事で使った分をチェックしてもらい(プライベートで使用した電話番号等を会社に知らせたくない場合は、その部分を黒塗りにする等して対応します)、その合計金額を社員に支払うことにします。

さらに、通話先番号に相手先の会社名や担当者名を記載させる等すれば、より仕事で使った電話代として明確になると思われます。

鈴木ひろみ(すずき・ひろみ)
東京都社会保険労務士会所属。法政大学法学部法律学科卒業。東映CM入社。TV-CMの製作進行、プロダクションマネージャーとしてTV-CMの企画・製作を担当。その後、ファッション雑誌編集者を経て、1995年に鈴木社会保険労務士事務所を開設。著書に「どうなるの?わたしたちの労働環境」、「得する年金損する年金 図解新年金制度」など。


(東洋経済HRオンライン編集部)

人事・労務が企業を変える 東洋経済HRオンライン

 

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