東大生語る「意外と間違って理解」ある言葉の意味 「変化」の正しい意味を理解できているか?

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逆に言えば、たった1つの言い方しか知らなければ、相手に「この人はあまり利口ではないのかもしれない」と感じさせてしまうかもしれません。

僕は日々、学生の学力を伸ばすために、どうやって語彙力を鍛えればいいのかについて考えています。その中から、今回は「変化」という言葉についてご紹介します。

「変化」の意味、どう理解している?

みなさんは「変化」の意味を知っていますか? インターネットの辞書では「1.ある状態や性質などがほかの状態や性質に変わること。2.文法で、単語の語形が人数・称・格などに応じて変わること。」(goo辞書、2023年12月16日閲覧)と書かれています。

「当たり前だ」と思われるかもしれませんが、ここにはチェックすべき大きなポイントが隠れています。

日々言葉に対する感度を高めることで、語彙力は鍛えられます。自分が使っている言葉について、つねに理解を深める姿勢が大切です。

僕は先ほど「変化の意味を知っていますか?」と問いかけました。多くの人はこの質問に対してYESと答えたでしょう。

では、次の質問に対する回答は、正しいでしょうか?

Q. この花は、1週間前と比べてどう変化しましたか?

A.綺麗な実をつけました!

「この回答はまったく問題がない」と答えた方は、残念ながら「変化」の意味を正しく理解していません。

さらには日常生活においても語彙力が不足している可能性があります。もしかしたら「変化」以外の言葉についても理解が間違っている可能性があります。

この問題に対する答えは”NO”が正解。先ほどの問答は、回答者が正しく答えられていません。「変化」の意味を理解できていないからです。

ありふれた言葉だからこそ、「自分はわかっている」と思いがちですが、そうした言葉ほど注意が必要です。事実、多くの人は先ほどの「綺麗な実をつけた」という回答に対しても違和感を感じないでしょう。

「変化」や「移行」などは、「以前はAでなかったものが、新たにAになった」場合に使われます。

先ほどの問題で重要なのは「変化前」が抜けていたこと。「身長は伸びましたか?」と聞かれて「170cmになりました」と答えられても、何センチ伸びたかわかりません。元から169cmで1cm伸びただけかもしれないし、元が160cmで10cmも伸びたのかもしれない。変化前を聞かないとどれくらい変化したかはわからないのです。

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