メタバースであっても、親しみやすさを演出するケースも考えられる。
VTuber事務所のホロライブプロダクションが運営するメタバース「ホロアース」では、大きなこたつにファンが集い、巨大スクリーンに映し出される配信番組をみんなで見るといった体験ができるシアターエリアを期間限定で公開するという。この施策がヒットするかどうかはホロライブ所属VTuberの年末特別配信を待たねば判断できないが、誰かと一緒に大好きな推しの姿を見るという体験がしやすいのもメタバースの特徴だ。
観客にとっても地方遠征をせずとも、自宅にいながら各ライブに参加できるといったメリットがある。
グローバル市場へのアピールとして有効
メタバースは、大きく2つの種類に分けられる。
1つがゲーム型メタバース。毎月1度以上はアクセスしているユーザー(MAU)が7000万人弱いる「フォートナイト」や、2億人を超える「Roblox」などがこのタイプ。Z世代や若年層のユーザーが多く、若い世代にアピールしたいレゴやソニーグループ、ナイキやグッチといった企業がプロモーションの場として活用している。
もう1つが交流型。ボイスチャットなどで会話を楽しむことが前提となるメタバースだ。ANAグループが新たにリリースしたバーチャル旅行プラットフォーム「ANA GranWhale」、国産メタバースとして普及している「cluster」、VRコミュニケーションツールとして大人気の「VRChat」などがある。前述した「ホロアース」もこのタイプだ。
「STARTO ENTERTAINMENT」が意識しているメタバースはどちらのタイプだろうか。
既存のプラットフォームを使うのか、独自プラットフォームを開発するのかどうかは定かではないが、「最先端技術でアーティストの才能を拡張」のためにメタバース市場への参入を検討しているのであれば、ゲーム型でも交流型でも対応できる。
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