「歩く百億円」88歳社長のさみしさとの付き合い方 歳をとっても毎日楽しそうな人がしていること

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誰か人を頼らなければ、自分で自分の機嫌を取ることもできない。

さみしいと思う自分を、どう癒したらいいかわからない。

要するに、自分で自分を支えられない、「自分のために生きる術」を身につけていないということだと思うんですね。

「自分は、ずっと家族のために生きてきた。だから自分のために生きる術を、自分を楽しませるものを持てと言われても、想像がつかない」

そういう人もいるでしょうけれど、自分のために生きる術を見つけられなかったら、これから先も家族や周囲に寄りかかり、人生を他人に依存して生きることになってしまいます。

衰えていく自分を持て余して、やれ「腰が痛い、足が痛い」のと周囲にグチを言い、「生きていたってロクなことがない」とこぼすだけの人生になってしまう。

かつては60年くらいだった人生が、今では100歳まで生きられるんです。

そこに感謝しながら精一杯生きて、心から楽しめること、笑っちゃうことを一緒に見つけましょうよ。

なかなか見つけられない場合は、「あなたが喜ぶものは何?」って、自分で自分に問いかけてみてもいいと思いますよ。

好きなドラマを見てワクワクするとか、お笑い番組を見て大笑いするとか、これくらいのことなら、いろいろ出てくるんじゃないかしら。

テレビと会話しよう

好きなドラマやお笑い番組を見るといいっていいましたけど、もう1つ、テレビのとっておきのいい使い道があります。

それはテレビと会話すること。出てくる人物に向かって、話しかけるんです。

よくヒマつぶしで、ボーッとテレビを観る人がいますけど、あれはダメ。

脳を老化させたくないなら、ヒマな時間は作っちゃいけません。

テレビを観ることも、ヒマつぶしに仕方なく観るのではなく、「観たいから観る」という行動にしてほしいのです。

そしてどうせ観るなら、その世界にどっぷり浸って、入り込む。

そのためには、テレビと会話するといいよってことなんです。

私のお気に入りは『暴れん坊将軍』の吉宗公。

馬に乗って走ってくる姿を見て、「待ってました!」と声をかけるの。

身分を明かして、悪い奴らをバッサバッサと叩っ斬る無双のシーンでは、「まいりました〜」って頭を下げたりして。

これがやってみると、結構楽しいんですよ。

次ページしゃべっていると、現実の悩みから遠ざかることができる
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