「歩く百億円」88歳社長のさみしさとの付き合い方 歳をとっても毎日楽しそうな人がしていること

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常識なんかいらないと言っているわけではないんです。

でも、常識を捨て非常識を取ることが、幸せにつながることもある。

だからみなさんも、思い切って非常識の窓を、パッと開け放ってみてください。

非常識になるには知恵や勇気もいるけれど、あなたの今の生活に、ちょっとした彩りを加えてくれるはずです。

1人でも「自分を支えられる人」になる

私のように、80歳にもなると、友人や連れ合いが病気になったり、亡くなったり、子どもが独立したり……ふと「さみしいな」と感じる機会が増えてきます。

これは80代に限った話ではなく、50代でも60代でもある話ですよね。

「さみしいな」と感じたときは、なぜさみしいかを、ちょっと考えてみましょう。

「お茶友だちが入院してしまった。もう誰も私とお茶を飲んでくれない」

「正月、盆くらいしか、子どもが家に寄りつかなくなった」

これ、よく考えると、全部「受け身」の考え方ではないでしょうか。

仲良しの友だちが入院したなら会いに行けばいい。

子どもが家に寄りつかないなら、自分から電話すればいい。

SNSでつながることだってできる。

こちらからつながればいいじゃないですか。

「さみしい」という気持ちは「会いたい」と思う気持ちの裏返し。そういう気持ちを放置しておくのはよくありません。自分からアクションを起こしましょう。

足が頭まで届く吉川さん(写真:吉川さん提供)

年齢を重ねて、若さや体力は失ったかもしれないですが、得たものもあります。

時間です。

仕事がある人ならともかく、シニアに差し掛かってくれば、若いときよりも、きっと時間はあるはずです。

その時間を使って、気持ちが満たされるような方法を考えてみましょうよ。

「ずっと家に1人でいる人は孤独」「家族や友だちと会えないのはつまらない」

そんな満たされない気持ちになるのは、おそらく自分で自分を楽しませる術を持っていないからだと思うんです。

次ページ衰えていく自分を持て余さない「自分のために生きる術」
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