仕事のモヤモヤは「トヨタ式」で解決できる!

うまくいかない"真因"を突き止めよう

取り組み対象を特定できたら、トヨタ方式で有名な「5回のなぜ」で真因(問題の本当の要因)を見つけます。5回という回数にこだわる必要はありませんが、真因と言えるまで考え抜くことが重要です。しかし、自ら考え抜いたものが本当に真因なのか、自分で判断するのは難しいもの。以下の2つの切り口でチェックしてみましょう。

ひとつ目は、自分でできる解決策であること。たとえば「売り上げが低迷している」という問題であれば、「景気が悪いから」では手の打ちようがありません。上司や他部署にも関係する真因にたどり着いた場合にも、極力、自分たちでできる行動に落とし込み、上司や他部署に協力を求める際にも、きちんと最後までフォローするようにしましょう。

2つ目は、逆の因果関係が成り立つこと。たとえば「上司にしかられた」→なぜ→「連続4回同じミスをした」は、「連続4回同じミスをした」→だから→「上司にしかられた」も成立します。

できるだけ多くの対策案を出そう

このステップでは、同僚や経験豊かなベテランの力も借りつつ、極力、多くの対策案を出していきます。その際には、皆さんの経験に加えて、排除(仕事のプロセスを減らす)、結合を分散(2つの業務を同時並行・部署を2つに分ける)、代替(他部署の成功事例を活用)などの視点も有効です。

ベテランの力を借りるのも有効

出てきた対策案については、効果(真因への対応度合い)、実現可能性(社内リソースの問題はないか)、コスト(費用・時間・工数など)、リスク(他部署・業務などへの悪影響の有無)などの観点で評価して、優先順位をつけていきます。

ここまで来ると、何とか問題を解決したいという気持ちになっています。お客様にも、効果を優先にするあまり実現可能性が低い解決策を選び、頓挫した事例もあります。問題解決への情熱を持ちつつも、それ以外の要素を冷静に判断することを忘れないようにしましょう。

実施すべき対策が決まったら、極力、スピーディに実施します。問題発生時点では正しかった真因も、時間とともに真因でなくなる可能性があります。スピーディさの担保には、第三者を巻き込むことも有効です。部署を挙げて実施するなら、報告会の設定もよいでしょう。

当社のお客様では、6カ月の活動の中で中間段階と最終段階の2回、経営層への報告の機会を設けています。メンバー側は一定の成果をアピールしたい気持ちがあるので、報告会が近づくと格段に活動スピードがアップします。あるいは、個人で行う場合には、対策実施を周囲に宣言するのも一手です。報告のための問題解決になってはいけませんが、強制的に問題解決のマイルストーンを設けることは、非常に有効な手段です。

【本日のまとめ】
☑ 問題解決は、価値のある問題を見つけてから着手する
☑ 解決策は、イメージや経験で決めつけず、データ・事実・論理から考える
☑ ステップを踏んで考えることで、関係者からの理解・支援も得やすくなる
☑ 基準とのズレや客観的観察などを通じて、問題はたくさん発見できる
☑ 対策実施には、第三者の巻き込みも有効

 

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