仕事のモヤモヤは「トヨタ式」で解決できる! うまくいかない"真因"を突き止めよう

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3つ目は、周囲の理解・支援を得やすくなる点。問題解決に取り組んだあるお客様から、このような言葉を聞きました。「これまでは、自分の思いだけが先走って空回りしていた。問題解決の手法を使えば、自分自身が効果的なプロセスで進められるのはもちろん、周囲にプロセスを理解してもらいやすい。結果として、支援も得やすくなる」

このように、問題解決は皆さんの貴重な時間を、極限まで有効活用できる手法なのです。

問題解決における「3つのレベル」

さて、問題解決の基本構造は現状とあるべき姿のギャップ。具体的には次の図のように8つのステップで構成されており、目指すレベルによって3種類に分けられます。

ひとつ目は、「発生型・問題解決」で、実際に発生している問題に対し手を打つケース。たとえば、オフィスであれば、お客様からクレームが頻発していて、日々困っているケースなどですね。つまり、現状がマイナスの状態であり、ゼロに戻すための問題解決ともいえます(図参照)。

2つ目は、「設定型・問題解決」で、現時点では問題となっていないものの、半年から3年後程度の時間軸で見た場合に問題となる事態に手を打つケース。たとえば、今は10社のノルマに対して12社の顧客を担当しているので問題はないものの、2年後には15社の担当が必要になる予定であり、現状の12社では不足する見込みがある場合などです。

最後の3つ目は、「目標指向型・問題解決」。「設定型」よりもさらに長期の時間軸で「あるべき姿」を設定します。

具体的には、世界情勢の分析からスタートして、自社や自部署として何をするべきかまで落とし込んでいきます。このタイプは非常に高い視点が必要になりますが、前述の「発生型」「設定型」を繰り返していくことで、徐々に視点や考え方を身に付けていきます。

8つのステップの中でも、特に重要なのがステップ①と②です。問題解決にあたる多くのトレーナーが「これで大部分が決まる」と言いますが、一般的に問題に取り組む際はこのステップを飛ばしてしまうケースが多くみられます。ある意味、ライバルと差をつけるチャンス! ぜひ丁寧に取り組んでください。

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