★LDLコレステロール値は運動では下がらない
残念ながら、LDLコレステロール値は運動しても下がらない。ただし、運動は中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やすことが認められているので、動脈硬化予防の観点からも運動は推奨される。
★HDLコレステロールを増やすのは運動
動脈硬化予防につながるため、HDLコレステロール値は上げたほうがいい。値を上げるのは禁煙、運動、ダイエット。運動はアスリートのような激しい運動は逆効果で、ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動が効果的。ウォーキングは1日4000〜7500歩が推奨されている。
HDLコレステロールを増やす食品はなく、薬でも増やすことはできない。
★HDLコレステロールとLDLコレステロールの対策は別々に考えるべき
HDLコレステロール値が上がってもLDLコレステロール値が連動して下がることはないため。別々にとらえたほうがいい。
「これだけやればOK」という対策はない
近年、これだけやればオールマイティと喧伝する健康法が跋扈している。しかし、「AによくてもB、Cに効果的とは限らない」と寺本さんは重ねて強調する。
「その最たるものが『糖質ダイエット』です。糖質オフに努め、肉でタンパク質を摂るべきだといいます。ただ、この方法は肥満や高血糖の人には効果的ですが、コレステロール値が高い人には意味がありません」
病気によって守るべきこと、実践すべきことは異なる。これをよく認識し、自分の病気や症状にあった対策を、医師とよく相談したうえで行うことが大切だ。健康を維持していくためには、誤った情報を見抜き、正しい情報を選び取る“患者力”を身につけたい。
(取材・文/伊波達也)
寺本民生医師
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら