高くてもいい? 下げたほうがいい?
かつて論争まで引き起こしたコレステロール。現在、数々の研究で総コレステロール値とLDL(悪玉)コレステロール値の上昇に伴って、狭心症や心筋梗塞の発症や死亡率が上昇することが明らかになっている。しかし、いまだに「コレステロール値は高いほうがいい」と主張する専門家やメディアもある。
実際はどうなのだろうか、元帝京大学医学部長で、日本の循環器医療を牽引してきた寺本内科・歯科クリニックの内科院長の寺本民生さんに意見を聞いた。
コレステロール論争とは?
コレステロール論争は、2000年代の「日本脂質介入試験(JーLIT)という、コレステロール値が高い一般市民約5万人を対象に行った大規模な試験結果に端を発する。
被験者は、総コレステロール値が220mg/dL以上の35〜75歳男性と、更年期以降で70歳以下の女性で、シンバスタチンというスタチン系薬剤(コレステロール値を下げる薬)を服用してもらい、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の予防効果があるかどうかを見た。
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