新NISA最大の悩み「成長銘柄」見極める3つのコツ いちばんシンプルでわかりやすい方法を伝授

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ただし大原則は、ずっと利益が成長を続けると思われる企業に投資をすることですから、それをある程度見分けるコツはあります。いちばんシンプルでわかりやすい方法は、年4回発行されている企業情報誌「会社四季報」(東洋経済新報社)を使うことです。

会社四季報の見方や使い方についても本がたくさん出ていますし、人によって重視する部分が異なることはありますが、私自身が会社四季報を見るときに重視するポイントは3つです。

①営業利益

1つ目は営業利益です。企業の利益にはさまざまな種類がありますが、本業のもうけを最も正確に表しているのがこの営業利益だといっていいでしょう。それ以外の利益(経常利益、純利益など)は、例えば工場や土地を売ったことで得られる売却益だとか金融損益なども入ってきますが、それらの多くは一過性のものです。

やはり本業で利益を出し続けているかどうかが重要なポイントですから、会社四季報を見て過去5年間、営業利益が着実に増加を続けているかどうかを見ることが大事です。

②営業キャッシュフロー

2つ目は営業キャッシュフローです。キャッシュフロー(以下、CF)というのはお金の動きのことで、これがプラスならお金が入ってきている、マイナスならお金が出ていっていることを表します。

企業のCFには3つの種類があります。財務CF、投資CF、そして営業CFです。財務CFがプラスになっているということは、借り入れや増資などで資金が入ってきていることを表し、マイナスであれば借りたお金を返していることを示します。

投資CFはプラスであれば資産を売却してお金が入ってきたことを表しますし、マイナスなら事業の投資対象の案件・物件に新たにお金を投下したことを示します。従って、財務CFと投資CFの場合はプラスだから良いとかマイナスだから悪いなどとはいえず、その企業の活動の状況によって判断せざるをえません。

営業CFがマイナスだとマズい理由

ところが営業CFだけは、絶対にプラスになっていないとマズいのです。なぜなら営業CFがマイナスということは、売り上げがあってもコストがかかり過ぎて赤字になっていて、お金(キャッシュ)が入ってきていないということだからです。従って、営業CFが継続的にプラスを確保できているかどうかを見ておくことが大事です。

さらにいえば、企業会計上の利益については企業の独自ルールを決めることが一定程度認められているので、その数字が必ずしも実態を表しているとは限りません。一方、CFは実際のお金の動きなので実態を正直に表します。だからこそ、営業利益だけではなく営業CFも見ておくことが大切なのです。

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