株投資で儲けたプロ3人が注目する決算書の"ツボ" DAIBOUCHOU、名古屋の長期投資家、足立武志

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モニターに映し出されたチャートを見る男性
(写真:PIXTA)
株式投資を始めた個人投資家にとって、最も必要なのは決算書を読むスキルである。それはビジネスパーソンも同じ。『週刊東洋経済』6月8日号の第1特集は「決算書で儲ける!」だ。

3人の著名投資家に、決算書のツボを語ってもらった。

DAIBOUCHOU 儲けの3カ条

1 割安な理由を決算書で探る

2 定点観測のため四半期が大切

3 曖昧な言葉より数字が重要

小型の割安な成長株をターゲットにし、現在は300銘柄以上を保有している。

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業績が伸びており、PER(株価収益率)の割安な銘柄が基本だ。本来は高く評価されるべきなのに有利子負債が多いため敬遠される銘柄、不動産系に多いが、四半期の業績について予想と比べてブレが多いため敬遠される銘柄などが該当する。

ほかにも「事業が地味」「知名度が低い」「小型なので機関投資家は買わない」といった事情で割安な銘柄があるし、決算書などを通じて「訳あり」の銘柄を見つけるのがポイントだ。

こうした銘柄が好決算を発表すると、株価の上昇が期待できる。十分に伸びたと判断すれば売却しほかと入れ替え、割安なら持ち続ける。これらを確認するためには定点観測が必要で、短くても四半期は保有する。

ある不動産系銘柄のケースだ。大きな下方修正で決算を終えた。次の期も、第2四半期の予想について下方修正を発表した。投資家の信頼を失い株価は低迷。ただ直近の業績が振るわないだけで、過去数年の業績は申し分なかった。

実は業績不振に見えるのは、大きな案件の売り上げが期をまたいでいるためで、今進んでいる期のうちにはその案件が寄与して、好業績が期待できる。業績のリスクは残るが、割安感のあるケースだ。典型的な逆張り投資なので、多少の悪材料は許容している。

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