「親とわかり合えない」悩む人に知ってほしい真実 ダメ親でも「役目は終わった」と甘え始める

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根っこは”自分のことをわかってほしい”につながりますが、話し合ってもわかり合えない要因に、お互いの心境の違いがあります。

親は、子どもを「もう大人になった」とほっとすることで、精神的に子どもに甘え始めます。親なりにがんばってきた親の役目の荷を下ろそうとしているときに、子ども側が親に不満を話せば「もう終わったこと」と済ませたがるでしょう。

一方で、子ども側は大人になり、親の至らなさとかつての自分の傷をやっと明確に言語化できるようになっています。そこで、当時の気持ちを何度も親にぶつけることで、わだかまりを解消しようと試みます。

子ども側の親に対する試みは、ただ自分の気持ちを消化したいというだけではありません。「親を好きでいたい」という純粋な気持ちから、将来の親の介護などといった現実的な問題まで、親を思っての言動であることが多いです。

そこには、「気持ち良く親の面倒を見たいから」という親への健気な思いが隠されています。わだかまりを抱えたままでは、親の面倒を見たくても難しくなってしまいますから、親のためにも、今のうちに自分の心を整えようとされている方々はたくさんいらっしゃいます。

ただ、その内面を子ども側は親にめったに言えません。なぜなら、「親に老いていくことを意識させたら可哀そう」「面倒見ると言ったって、親は口では断るだろうから……」という思いやりがあるからです。

そんな子どもの心の葛藤を親側は想像もしておらず、「子どもの心親知らず」状態になっています。そうすると、子ども側としては「将来親に何かあったときのためでもあるのに」というやりきれない思いを募らせ、親側は「責められてばかり」とただ不満に思ってしまう……という負のサイクルにはまってしまうのです。

ポジティブな思いも言葉にする

双方が不満を溜めてしまう循環を脱することは難しい課題ですが、ポジティブな思いもできるだけ言葉にすると、負のパターンが少し変わっていくように感じます。

”わかってほしい”は「好きでいたい」「仲良くしたい」からこそです。

ご自身の気持ちを伝えるときには、このような肯定的な思いも一緒に伝えるようにできると、相手も受け入れやすくなります。

親との間に起きるストレスを考えるとき、子ども側である自分の気持ちだけでなく、親側の要因も理解できると、モヤモヤがさらにスッキリすることがあります。

親を理解しようとするとき、親が生きた時代がどういう時代であったのかを振り返ることで個別の理解の助けになります。

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