転職したのに給料が上がらない人の残念な傾向 キャリアも年収もアップできる大人の学びとは

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「上司から言われてリスキリングのための研修を受けさせられているが、仕事に使えるスキル・知識が身についている実感がない」

「AIに仕事を奪われるのでは……と焦りを感じるものの、新たに何かを学び始めるのには抵抗感がある」

「『これでキャリアアップするぞ!』と勢いで高額なコースを受講しはじめたが、学んだことをキャリアに活かせる自信がまったくつかない」

「DX関連の講座を受けている。何十年もキャリアを重ねてきた自分が、若い人たちより劣っているのが、恥ずかしく情けなくて苦痛」

新しいことに飛びつきすぎると失敗の引き金に

取り組む前の違和感・抵抗感もあれば、取り組み中の葛藤・苦痛までさまざまな「アレルギー症状」がみられます。

これまで数千人を指導してきてわかったことがあります。それは、リスキリングに失敗してしまう人は、3つの傾向が高すぎたり低すぎたりして、6つに分類されるということです。

3つの傾向とは、「新しいことへの耐性」「自己評価」「危機感」です。それぞれが低すぎても高すぎても、新しいことを学ぶ時に失敗しやすくなってしまうのです。

リスキリングに失敗しがちなパターンを整理(出典:『リスキリング大全』)

最初に、新しいことへの耐性が低すぎたり高すぎたりしてリスキリングに失敗してしまう人の傾向を見てみましょう。

失敗パターン① 食わず嫌い

新しいことへの耐性が低すぎる人には、未知のことに興味を持とうとせず、毛嫌いしてしまうという傾向があります。実は、日本人全体として、新しいことを避けたがる傾向が非常に高いという調査結果がOECD(経済協力開発機構)からも出ています。

この調査によると、日本の20代で「新しいことを学ぶのがすきだ」と答えた割合が、スウェーデンの60代と同じレベルだというのです。データ上では、日本人が新しいことを学ぶのにあまり積極的ではないことが示されてしまっています。

対策:ベイビーステップで小さな一歩を踏み出す

未知のものに対するアレルギー反応をなくすために、ベイビーステップでまずは小さな一歩を踏み出してみることから始めてみましょう。

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