「リスキリングは必要?」と思う人の残念な"誤解" 「最近忙しいので……」と断るのはもったいない

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学び直しをする男性
「目先の仕事に集中して会社に貢献したいのに、リスキリングを強制されて業務に支障がある」という人もいますが、リスキリングの意義とは何でしょうか(写真:buritora / PIXTA)

急速な技術革新やグローバル化により、ビジネス環境が劇的に変化している。そのため「既存のスキルだけでは通用しなくなる」という危機感が生まれ、「リスキリング(Reskilling)」の重要性が叫ばれるようになった。

リスキリングとは、経済産業省の定義によれば「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」とある。

政府も「人への投資」に積極的で、リスキリングを進める個人や企業を支援する方針を掲げる。

一方、現場では疑問の声も聞かれるようになってきた。「本当にリスキリングは必要なのか?」「惰性でこなすだけでは意味がないのでは?」という声だ。確かに、リスキリングに時間を取られすぎて本来の業務に支障が出ては本末転倒である。

そこで今回は、そもそもリスキリングとは何か? リスキリングに対する誤解や、本当に必要なのは誰なのかについて解説する。経営者や人事担当者はもちろん、キャリアアップを目指すすべての人は、ぜひ参考してもらいたい。

リスキリングの義務づけでモチベーション低下?

「わが社ではリスキリングを義務づけられてます。でも惰性でこなすだけだと意味がないと思います」

このように言うのは35歳の中堅社員だ。当面の目標は課長に昇格すること。目先の仕事に集中して会社に貢献したいのに、リスキリングを強制されて業務に支障があるという。

「そもそもリスキリングって、50歳以上の人が転職しやすいようにする学び直しのことでしょう? 私はリスキリング対象外なので、強制ではなく任意にしてほしい」と強く訴える。

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