何を伝えたいのか意思がはっきりつかめると、曖昧な感覚表現ではなく、的確に物事を伝えられるようになります。具体的に言葉を選ぶことができると、より相手に伝わりやすくなるのです。
伝える内容が明確になれば、あとはタイミングです。危険が伴うようなときは選べませんが、そうでないときは、伝える場面も大切です。
子どもの気持ちも自分の気持ちも大切に
まず、間際は避けましょう。「学校に行く間際」「出かける間際」「何かが始まる直前」など、急いでいるからこそ、威圧的な物言いになる場面ですが、すでに次の行動に対しての意識が向いているので、何かを言ったところで、右から左に流れてしまいます。
また、誰かと比較することも厳禁です。ほかの子がいる前で、「○○ちゃんはできているのに」などと比べるような言い方は避けましょう。
次に、言葉と表情や態度の一致です。伝えたい内容と表情が一致していないと、どちらが本心なのか戸惑います。基本的には、コミュニケーションのやり取りの中で、表情や態度、声色など、非言語が相手に与える影響は、言葉の内容よりも大きいので、そこに乖離があると不安になります。
笑顔で叱られても「たいしたことではないな」とか、表情が乏しく褒められても「これは別の意味があるのかな」といった具合です。
子どもに限らず、あらゆる対人関係でも同じようなことがありますので、ぜひ、心がけていただければと思います。
子どもの気持ちも自分の気持ちも大切に。いかに相手に伝えられるかは、自分の問題でもあります。親子のよりよいやり取りを考える際に、本書を活用していただけたら幸甚です。
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