引きこもりの30代彼が婚活を経て成婚できた要因 申し込みは150人、お見合いまで進んだのは10人

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結婚相談所では、よういちのように男性が年上女性を選ぶのは、珍しいケースだ。ただ男性が若ければ、年上女性を選んでも出産の可能性は十分にあるし、恋愛経験のない(少ない)男性は、舵取りを女性に任せられるので、交際がスムーズに進む。

よういちがみずえを選んだのも、「一緒にいて自分が自然体でいられる」という理由からだった。

恋愛初心者のよういちにとって、デートは終始緊張の連続。そんななかでみずえは年上の余裕からか、上手に彼の緊張をほぐし、気持ちを掴んでいったようだ。

ある日のこと。1日のデートを終えて夕方に別れた。その日のデートは、よういちの地元の近くだったという。別れたあとに彼は夕食の惣菜をコンビニで調達して、1人暮らしの部屋に帰ろうとしていた。

そのとき、携帯が鳴った。みずえからだった。「まだ時間が早いし、もう少し一緒にいたいな」。

彼にとっては、飛び上がりたいくらいうれしい電話だった。そして、コンビニで夕食を調達したことを告げて、「それを僕の部屋で食べない?」と誘ってみた。みずえが初めてよういちの部屋を訪れたその日を境に、2人の距離が急速に縮まったのは、言うまでもない。

彼女の誕生日にプロポーズ

真剣交際に入って1カ月が経った頃、よういちからこんな相談の電話が来た。「みずえさんが38歳になる誕生日に、プロポーズをしようと思います」。

そこからは、筆者とどんなプロポーズをしたら喜んでもらえるのか、いろいろと話し合った。恥ずかしがり屋のよういちは、「2人だけの空間でプロポーズをしたい」と言う。

そこで、ホテルの部屋を取り、そこでプロポーズをするプランを立てた。その日泊まるホテルのレストランで、まずは誕生日祝いのディナーをする。そして、そのときに誕生日プレゼントのアクセサリーを渡す。

ディナーを終えた2人が部屋に向かう前に、ホテルのスタッフにバラの花束と冷えたシャンパンを部屋の中に用意しておいてもらう。

バラは12本。プロポーズでは定番のダズンローズだ。1本1本に違った意味「感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠」がある。

プロポーズが成功したときのことを、よういちは後日こんなふうに話してくれた。

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