肝機能の検査値、今は「ガンマGTP」だけ見てもダメ 肥満や糖尿病で生じる肝臓病が新たな問題に
一方で、NAFLDやNASHなど、“Non-B・Non-C”の肝がんは再発率が比較的高くなく、多発するケースも多くないという報告が聞かれ始めている。
髙見氏も「まだデータが集まっていないので明確には言えない」と断ったうえで、「“Non-B・Non-C”の肝がんは、多発する症例が少なくて、単発で切除すれば再発率が少ないという印象がある」という。
早期であれば治せる可能性も
そうなると、早期に発見して切除すれば再発しにくい、つまり治せるがんの可能性がある。
かつてウイルス性の肝炎をフォローしていたように、リスクの高い人たちを見つけて定期的に見ていけば、効果的に予防ができる。
そのリスクとは、例えば、糖尿病予備軍や、ウエスト周囲径が男性85センチ/女性90センチ以上で、血圧や血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値を外れている、いわゆるメタボリックシンドロームとされる人で、こうしたリスク群をフォローすることも、肝がんの予防、あるいは早期発見に有効だ。
肝臓には主に、私たちの生命活動に不可欠な「代謝」「解毒」「胆汁の生成」という重要な働きがある。これらの大事な役割を担う肝臓の健康を守るために、アルコールの過剰摂取をさけるだけではなく、肥満や糖尿病予防にも心がける必要があるだろう。
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