ドローンが新聞配達までやるようになる? 国際ドローン展で注目された機体の数々

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ドローン版オスプレイとでも言うべき、自律制御システム研究所の高速長距離飛行ドローンの試作機

にわかにドローン(無人航空機)への注目が高まっている。5月20日から22日までの3日間、千葉市の幕張メッセで開催された「第1回国際ドローン展」には、多くの来場者が詰めかけた。

ドローンに特化したイベントは今回が初

第1回国際ドローン展の様子

これまでにも日本航空宇宙工業会の主催による国際航空宇宙展、東京ビッグサイトの主催による危機管理展といったイベントでも、ドローン(小型無人機)が展示されたことはあった。しかしドローンに特化したイベントは、今回の国際ドローン展が初となる。

初の試みとなったドローン展には、国内外から50の企業や団体が参加。約90機のドローンが展示されたほか、各種セミナーやドローンのデモフライトも行なわれた。

ドローン産業は近年急成長を遂げており、市場調査を手がける株式会社シード・プランニングは、2015年には15億円規模の日本国内のドローン市場が、2020年には約186億円まで成長するとの予測を発表している。また流通大手のアマゾンやドミノピザが、宅配業務へのドローンを活用する方針を示すなど、ドローン産業は国外においても大きな成長が期待されている。このため今回のドローン展は平日の開催にもかかわらず、3日間で主催者の予測を上回る9307名の来場者を集めている。

ただ、産業面での大きな成長への期待がある反面、4月には微量の放射性物質を含んだ液体入りのボトルを携行したドローンが、首相官邸の屋上で発見されるという事件が発生。また5月にはドローンを用いた問題行動を起こしていた少年が、浅草の三社祭を妨害したとして逮捕されるなど、普及に伴う問題も発生している。

ドローンの普及に伴って顕在化した問題に対しては、国による法整備や地方自治体による規制の動きも進んでいるが、ドローン製造業者をはじめとする民間企業も、安全運航に向けた取り組みや、普及に伴う問題への対処策に取り組んでいる。

今回のドローン展でもこうした取り組みの一端が示され、産業用ドローン専門メーカーであるプロドローン、日本のドローン研究の第一人者である、野波健蔵千葉大学教授が設立した自律制御システム研究所の両社は、売却にあたっての厳格な審査と、安全運航に不可欠な訓練システムを充実させていることをアピールした。

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