新垣結衣が7分間語り続けた「欲との向き合い方」 新境地と言われる映画『正欲』で感じた本音

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「この作品の撮影を終えて抱いたのは、夏月のような思いをしている人たちが、この作品が表現するものを見たとき、どう感じるのか?という問いでした。その疑問は心の中で一生解決されないかもしれません。一人ひとりに直接感想を求めるわけにはいかないですし、個人個人で受け取り方もきっと違うものだと思うので。キリがないですが、こういう役を演じた責任として、考えてしまいますね」

新垣結衣が描く未来のビジョンと「今」

このインタビューを通じて、新垣さんの深い探求心と真摯に役に向き合う姿勢を強く感じさせられた。彼女が心の中で描く、理想の女優像とは、どのようなものなのだろうか? 

(撮影:長田慶)

「私はあまり未来のビジョンを具体的に考えたことがないんです。未来のビジョンを設定し、現在からその目標に向かって逆算して計画を立てる方もいると思いますが、そういった方法が得意ではないんですよね(笑)。私にとっては、今を大切にし、その時間を積み重ねていくことが重要です。もちろん、今の行動が未来に大きく影響することは理解していますが、漠然とした希望を持ちつつ、今を大切に時間を積み重ねていきたいと思っています。 

具体的な未来のビジョンは持っていないので、『将来、どうなるのだろう?』という感覚を抱いていますね」 

そう語る新垣さんに、「そんな未来の自分を楽しみにしている感じですか?」と尋ねると。 

(撮影:長田慶)

「楽しみにしたいですよね。仕事だけじゃなくて、人生の目標としては、『何事も楽しんで取り組むこと』を掲げてるんです。それができていたら、どういった形でもいいなと思います。将来、自分がどういった状況になっていたとしても、『楽しめていたら』それでいいなと。来年には新しい目標や夢が出てくるかもしれません。でも、今は、この瞬間を大切にし、積み重ねていきたいですね」 

新垣結衣は、女優として、そして人として、楽しみながら未来への挑戦を歩み続けていく。そんな彼女の揺るぎない真摯な姿勢が、多くの名作を生む源となるのかもしれない。 

スタイリスト:小松嘉章(nomadica)ヘアメイク:藤尾明日香

池田 鉄平 ライター・編集者

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いけだ てっぺい / Teppei Ikeda

Jリーグ、国内、外資系のスポーツメーカー勤務を経て、ウェブメディアを中心に活動。音楽一家で育ち、アーティストとしてインディーズでアルバムリリースも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行っている。

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