新垣結衣が7分間語り続けた「欲との向き合い方」 新境地と言われる映画『正欲』で感じた本音

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(C)2021 朝井リョウ/新潮社(C)2023「正欲」製作委員会 

「夏月たちのような、生まれ持った指向や感情は、自分で簡単にどうにかできるものではないはずです。自分が好きで選択したわけではなくて、運命的に持たされたようなものだと思います。じゃあそれは(周囲から)排除されるしかないのかというと、すごく残酷ですよね。 

そんな状況の中で、それでもこの世界で生きていくには、『それでも私が、私たちが抱えている欲望は、あってよいものだと思いたい』というセリフの通り、そう思えたら、そう思わせてくれる人と出会えたら、きっと大きな力になるのではないでしょうか。 

だから、本当に短いセリフですけど、壮絶な気持ちや状況が全部詰め込まれているストレートな言葉なんですよね。この地球で生きていくというのは、これだけ多くの人間が〝共存″していくということだからこそ、すごくシンプルなはずなのに、それがすごく難しいのだろうと思います」 

最後に、「長くなっちゃった、ごめんなさい。本当にまとめるのが難しいですね」と、彼女の真摯な思いとこの作品への熱意を感じさせてくれた。 

『正欲』を通じて感じた役者の葛藤と自己探求 

「美しく、苦しい部分もあって、温かさも感じられる作品」 

そう語る彼女の新境地がそこにあるのか、それとも別のものが見られるのか。答えの出ない課題をテーマにしたストーリーとともに、映画の見どころのひとつとなりそうだ。 

(撮影:長田慶)
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