中国経済、崩壊する?北京大MBA生の考察【前編】 中国にも「失われた30年」が訪れてしまうのか

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そもそも、完全中国語での授業ですので、中国で働いている中国人の方向けに構成されたカリキュラムになっているのだと思います。

そのためなのか、留学ビザはフルタイムコースでは出るのですが、中国語クラスのパートタイムコースでは発行されません

つまり、外国人は中国で働いていない限り、この中国語コースには入学ができないのです。それゆえに、外国人は日本人も含めて、留学ビザがもらえて英語の授業であるフルタイムコースを選ぶのが一般的のようです。

幸いにも私は、北京で会社を経営しているので就労ビザがあり、多少中国語もできるため、入学の申請ができました。

実際のところ、外国人向けの入学審査は中国人向けよりは緩いらしいです。

しかしながら、もちろん書類選考や面接はすべて中国語でしたし「HSK」という中国語の試験では高い点数を求められ、英語でのGMAT試験などもあり、私としては決して楽ではありませんでした。多くの人の支えもあり、運良く合格することができました。

私は中国関連の仕事を始めてからすでに10年を超え、北京の広告会社の経営を始めて今年で4年目です。

激動の中国経済。一方、それでもますます世界で存在感を増す中国企業。今の中国がどうなのか、これからの中国はどうなっていくのか。私自身がそれを強く知りたがっています。

この中国トップレベルの教育環境のなかで学んだことや、今までの仕事の現場で感じてきたことを合わせ、日本企業の経営者やビジネスマンの方々の役に立てるようなことをお話ししたいと思います。

中国経済には、まだ「発展余地」が大いにある

入学してすぐにMBA学院長である刘俏(リュウチャオ)教授の講演がありました。刘俏教授は中国の金融分野での権威としても知られています。

刘俏教授は中国人民大学で経済学と数学の学士号を取得した後、中国人民銀行大学院で国際金融の修士号を取得し、その後、UCLAで経済学の博士号を取得しています。 

マッキンゼー・アンド・カンパニーのアジア太平洋企業金融および戦略実践部門での経験を持ち、その後、香港大学の経済・金融学部で教鞭をとり、今は香港大学の終身教授でもあります。

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