中国経済、崩壊する?北京大MBA生の考察【前編】 中国にも「失われた30年」が訪れてしまうのか

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そんな思いを胸に、私は今年9月から北京大学MBAの門を叩きました。

北京大学は、清華大学と並ぶ中国最難関大学です。北京大学には光華管理学院という名前のビジネススクールがあり、私はそのMBAの中国語クラスに入学しました。

北京大学MBAの合格倍率は約20倍、中国全土からエリートが集結していると言ってもいいでしょう。教授陣は100名以上在籍しており、スタンフォード大学やMITなど、欧米の有名大学で博士号を取得している教授も少なくありません。

コースは「フルタイムコース」「パートタイムコース」の2種類があり、フルタイムコースは平日に毎日授業があるコースで、パートタイムコースは週末と平日夜に通います。

私の同級生は約450人で、全体の9割ほどはパートタイムコースを選んでおり、働きながら通う人がほとんどで、私もそのひとりです。

また、フルタイムコースはすべて英語での授業ですが、パートタイムコースはすべて中国語です。

「中国全土のエリート」が北京大学MBAに集結

公開されているデータを見ると、中国語コースの同級生の半分近くが、国が重点大学として指定している難関大学の出身であり、大手企業で管理職や会社経営者として働いている方が多く、全体の40%弱が年収2000万円以上というエリート人材で構成されています。

そのなかには「高考」と呼ばれる厳しい大学受験を経て、最高難度の北京大学に合格し4年制の学部を卒業し、社会人を経由したうえで、MBAを取得するために再び北京大学に出戻りしている学生が何人もいます。

他にも、わざわざ毎週、上海や杭州から飛行機に乗って授業に参加している学生もいます。それほどまでに「価値がある」と捉え、入学してきているようです。

ちなみに、私はこの中国語コースの約400人の中で、唯一の日本人です。厳密には国籍が日本の華僑の方もいますが、中国語がネイティブではない純日本人でいうと私だけです。

北京大学光華管理学院新校舎内にて(写真:筆者提供)
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