黒岩知事が語る「神奈川版ライドシェア」の現実味 独自制度は「移動の足」確保の切り札になるか

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東洋経済のインタビューに応じた黒岩祐治・神奈川県知事。9月に「神奈川版ライドシェア」構想を打ち出した(撮影:大澤誠)
ライドシェアに関する議論が熱を帯びている。政界では菅義偉前首相や河野太郎デジタル相らが相次いで前向きな姿勢を示し、10月23日には岸田文雄首相が所信表明演説の中でライドシェアについて言及した。特に盛り上がりを見せるのが神奈川県。黒岩祐治知事が、9月中旬に出演した「日曜報道THE PRIME」(フジテレビ系)で「神奈川版ライドシェア」をぶち上げたからだ。
本案は海外で一般的に行われているライドシェアと異なり、タクシー会社による運行管理で利用者等の安全確保を図るとともに、タクシーが不足する時間帯や地域に限定して実施することで、既存タクシー事業に配慮ができる仕組みとしているのが特徴だ。当面は県南東部の三浦市域において検討を進める。注目を集める黒岩知事に直撃した。

地域と時間帯によってはタクシーがつかまらない

――「神奈川版ライドシェア」案を打ち出した背景は。

4月の県知事選挙の時に、各地域で生の声を聞いて回る中で、観光地を中心にタクシー不足があるという悲痛な声が耳に入ってきた。当選後も、各地域別の首長懇談会で、やはり同様の声が聞こえた。

これはある種、コロナの後遺症だろう。コロナ禍で観光客がどっと減り、人の動きがなくなった中で、タクシーの需要が一気に減った。それによってドライバーを辞める人が激増し、タクシー不足という声があちらこちらから聞こえてきた。

実は、神奈川県全体を俯瞰して見ると、タクシーが不足しているというデータは出てこない。ところが、「この地域で」「この時間帯で」と絞ると、もう圧倒的にタクシーがつかまらないというような話が出てきた。

地域と時間帯によってはタクシーがつかまらなくて困っている人がいるわけで、そういう人たちに対応するために、一般ドライバーがやって来るという仕組みを作ろうと思った。

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