黒岩知事が語る「神奈川版ライドシェア」の現実味 独自制度は「移動の足」確保の切り札になるか

地域と時間帯によってはタクシーがつかまらない
――「神奈川版ライドシェア」案を打ち出した背景は。
4月の県知事選挙の時に、各地域で生の声を聞いて回る中で、観光地を中心にタクシー不足があるという悲痛な声が耳に入ってきた。当選後も、各地域別の首長懇談会で、やはり同様の声が聞こえた。
これはある種、コロナの後遺症だろう。コロナ禍で観光客がどっと減り、人の動きがなくなった中で、タクシーの需要が一気に減った。それによってドライバーを辞める人が激増し、タクシー不足という声があちらこちらから聞こえてきた。
実は、神奈川県全体を俯瞰して見ると、タクシーが不足しているというデータは出てこない。ところが、「この地域で」「この時間帯で」と絞ると、もう圧倒的にタクシーがつかまらないというような話が出てきた。
地域と時間帯によってはタクシーがつかまらなくて困っている人がいるわけで、そういう人たちに対応するために、一般ドライバーがやって来るという仕組みを作ろうと思った。
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