体脂肪減・空腹感なし「プチ断食」ならこの時間帯 細胞から元気になるカギは「体内時計」にあった

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博士らは、36週間経っても減量が維持されることを示し、短期間の「時間制限食」が肥満や糖尿病の新しい治療法として有望であると提唱しました。最近の研究では、不眠症、心臓病、がんの治療法、あるいは認知症予防としての有効性まで報告されるようになっています。

(『大切なのは「いつ食べるか」でした。』より)

プチ断食の成功ポイント2つ

プチ断食には2つの重要ポイントがあります。まず、朝を主体としたプチ断食がすすめられています。すなわち、朝食をとること。とくに、起床後1時間以内の朝食が有効です。

『大切なのは「いつ食べるか」でした。』(三笠書房)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

くれぐれも注意していただきたいのですが、朝食をとらずに、昼食から夜にかけてプチ断食をした場合は、肥満や高血圧の改善効果はみられません。

もう1つのポイントは、プチ断食の時間を18時間よりも長くしないということです。長時間の断食は、オートファジー効果が活発になりすぎて、筋肉が減ってしまったり、脂肪肝になってしまったりなどのリスクが出てきます。

オートファジー(Autophagy)とは、「自分自身(オート)」を「食べる(ファージ)」から来ていて、細胞が自分自身を食べて新しく生まれ変わる仕組みのことです。元々、筋肉や脂肪を適切に分解して細胞の健康を維持していくための仕組みですが、絶食でその働きが活発になりすぎると、健康を害することにもなってしまいます。

ぜひ、みなさんも「時間制限食」に挑戦してみてください。

大塚 邦明 医学博士、東京女子医科大学名誉教授

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おおつか くにあき / Kuniaki Otsuka

1948年、愛媛県伊予三島市生まれ。専門は循環器内科学、高齢者総合内科学、睡眠医学、時間医学。ミネソタ大学ハルバーグ時間医学研究センター特任研究員。宇宙航空研究開発機構(JAXA)客員研究員。九州大学医学部卒業。高知医科大学を経て、1998年、東京女子医科大学東医療センター総合内科教授、2008年、同大学東医療センター病院長に就任。日本自律神経学会会長、日本時間生物学会会長、日本循環器心身医学会会長、世界時間生物学会会長などの要職を歴任。ミネソタ大学との共同研究で開拓したクロノミクス・メディシンを取り入れた「時間治療」の開拓実践に取り組んでいる。

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