けんすう:お金(お給料)をもらっている以上、会社員はみんなプロのはずなんです。
でも会社の中にいるとどうしても、社長や上司を「学校の先生」とか「支配的な藩主」みたいにとらえて、その下で働くという意識になってしまう。
その結果、つい会社に不満を持ったり、会社のせいにしてしまいがちです。でも、それってもったいないことですよね。
「1人ひとりが商店」という気持ちが重要
けんすう:プロ意識って、クリエイターや個人事業主の人は強く持っているけど、会社員だってプロなんです。つんくさんの本からは「だからみんな、プロ意識を持って働こう」っていうエールを感じました。
つんく♂:僕の場合は実家が商売をしていて、子どもの頃から「いらっしゃい、いらっしゃい」の世界を見て育ったからかもしれないけど……。だからこそ、逆に「サラリーマンって何を売っているんだろ〜」ってずっと思っていました。
だから、『サザエさん』に出てくる波平さんやマスオさんの会社(〇〇商事)は何を売っている会社なのか、ずっと謎でしたね(笑)。
でも、仕事というのは、商品であろうがサービスであろうが能力であろうが、誰かが何かを最終的には売るわけですよね。
そう思えば、会社員だって、1人ひとりが商店だと思うんです。たとえばアイドルグループだってそれぞれが商店だし、メンバー1人ひとりも商店。
「自分の商店は何が強みか、何を売るか」そういう意識を持てると何かが変わるだろうなと思います。
というより、そのくらいの気持ちがないと、これからの時代は戦えない。
もはや会社に入っても終身雇用という時代は終わったし、組織に属していても、自分は1つの商店なんだという気持ちでプロ意識を磨いていくべきです。
そう考えることで、将来への不安要素も少なくなるんじゃないかと思います。
けんすう:めちゃくちゃわかります!