ホテル佐勘は、あの震災をどう乗り越えたか

平安時代に創業した「のれん」の守り方

今回お話を伺った「ホテル佐勘」の佐藤勘三郎社長(撮影:帝国データバンク)
企業の信用調査を長年行っている「帝国データバンク」は、『御社の寿命 あなたの将来は「目利き力」で決まる!』では、帝国データバンクが長年蓄積した取材データに、読売新聞の経済記者である私による新たな取材と分析を加え、「目利き力」を育てるヒントを豊富に盛り込んだ。
その柱のひとつとして、全国各地で長年にわたって経営を続け、存在感を示している老舗の社長を取材し、会社を息長く経営するためにどのような努力や工夫が必要なのかをインタビューでまとめている。その中から虎屋、岩井の胡麻油、ホテル佐勘について紹介したい。最後にホテル佐勘を紹介する。

第1回目はこちら:虎屋は常に新たな挑戦を続けている

第2回目はこちら:「岩井の胡麻油」を知っていますか

創業は平安時代

――創業からこれまでの歴史をご紹介ください。

平安時代に創業し、私は三十四代目社長です。約1000年の歴史があります。古くは源氏方といわれていましたが、源氏の追っ手を逃れてのことで、実は平家の落人ということでした。秋保の町自体が平家の落人の町として伝えられています。

最初は旅館業というよりは、近隣の木材を切り出しながら名取川を仙台の街中に流してそれを切り売りする商売をしていた。いわば材木商みたいな形を兼ねていたようです。そうしているうちにお湯が湧いてきたり、伊達家の鷹を使った狩りの際にお湯を利用していただいたりしているうちに、いつの間にか旅館商売も同時並行で進んでいた。現在に至ってはそちらの旅館商売が残ったということです。

――社是・社訓などはありますか。

変化に柔軟に対応して生きていこうというのが私の義理の母のいつもの言葉でありまして、かならずしも昔から伝わる社是・社訓はありませんが、あえていえば、時代の変化に合わせた経営ということがひとついえるかと思います。

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