「覚醒と睡眠のリズム」を整える!8つのポイント 食事など、毎日の生活にも取り入れたい方法

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③活動的に過ごすとき

オレキシンはアセチルコリンやドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンといった覚醒系の神経伝達物質を活性化させる働きがあります。

昼間に活動することは、ノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンの分泌を増やす生活をすることになります。そのため、規則正しく過ごして、生活リズムを保ち、身体や脳に刺激を与えて、日中の覚醒を維持することが大切です。

アセチルコリンは認知機能に関係する神経伝達物質。ドーパミンは報酬、意欲、好奇心、やる気、元気に関する神経伝達物質。ノルアドレナリンは、交感神経の花形で、自律神経に働きかけて、血圧や脈拍を上げて血流量を増やしたり、活動しやすい状態を作ります。

セロトニンは、ノルアドレナリンとドーパミンをコントロールして、気持ちを落ち着かせます。抗うつ作用もあります。また、朝のすっきりとした目覚めを促して、自律神経を整えています。ノルアドレナリンが戦闘モードを高め、セロトニンは不安もなく安らかに活動性を高めるイメージです。

昼の活動が夜の睡眠を導く

注目すべきは、アセチルコリン以外のドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンは、オレキシンに対して「負のフィードバック」が働くということです。

どういうことかと言うと、オレキシンから「覚醒せよ!」という指令がたくさん出過ぎると、逆にもう十分だからとオレキシンを抑制するように働くのです。

そのためには、昼間を活動的に過ごして、これら覚醒系の神経伝達物質を増やしておかなくてはなりません。昼間をただぼーっと過ごしているだけでは、負のフィードバックは働かないので、夜もオレキシンが活性化したままで眠れないのです。

高齢者の方が昼夜逆転して眠れないのは、負のフィードバックが行われないため、夜もオレキシンが活性化しているためと考えられます。

コロナ禍で不眠の方が増えたのは、活動を制限されたのですから、当たり前のことなのです。

本書より引用
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