アイナ・ジ・エンド「睡眠2時間だった日々の本音」 BiSH解散、そして映画『キリエのうた』で演じて

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俳優アイナ・ジ・エンドとして、言葉にできない心と歌を探し続けて挑んだ『キリエのうた』。完成した作品を観て「自分はもっとできたな」という自己評価と、「岩井さんが描く世界観がすごく好きだと改めて思った」という満足感、2つの思いが残り、揺れ動いていたという。

表現者として感じる高揚感や悔しさ、そして悲しさとは

「しかし、今思えば、それはそれで良かったのかもしれません。その不完全さや危うさが儚さに変わったと思うので。そんな狭間で、新しい可能性と美しさが生まれたのかなと」

アーティストとして、俳優として、アイナは多様な表現を探求してきた。そんな彼女が表現者として最も高揚感を感じる瞬間とは、どのようなときなのか。

(撮影:長田慶)

「表現者としての私は、自分が動いたり、命が宿った作品を通して、周りが刺激され、反応を起こすのが好きです。自分が振り付けしたダンスや作品に見る人が呼応して、そのエネルギーが共鳴する瞬間に、宿る『命』を強く感じる、そんな瞬間を追い求めています」

一方で表現者として、「悔しい」と感じる瞬間とは。

「悔しいって気持ちが正直、近年あまりなくて。もちろん些細なことはありますけども。良くも悪くも、大人になってしまったのかもしれないんですけど。悔しいよりも、悲しさが先行してるのかもしれない」

その悲しさに直面したときは、どう向き合って乗り越えていくのか。

(撮影:長田慶)

「自分が強い覇気をまとっているときは、割と悲しい出来事があっても、それを跳ね返すことができる。でも悲しい心情になってしまうと、そのバリアが弱くなってしまう。だから、客観的に見て、『今、自分は弱っているな』と認識したら、『優しく接するべきだ』と意識します。そうすることで、バリアが再び強まるんです。それでもダメなときは、親友に話を聞いてもらいます。この一連の流れが、表現力の源泉になっているかもしれませんね」

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