アイナ・ジ・エンド「睡眠2時間だった日々の本音」 BiSH解散、そして映画『キリエのうた』で演じて

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(撮影:長田慶)

「歌しか居場所がない」自分と重なった

6月29日、東京ドームの煌めくライトの下、約5万人のファンの涙と歓声に包まれながら、BiSHはその活動に幕を閉じた。アイナは、歌とダンスを主軸としながら、新たな道として演技の世界に足を踏み入れた。岩井俊二監督の新作『キリエのうた』(10月13日公開)では、映画初主演を務めている。

映画『キリエのうた』より。Ⓒ2023 Kyrie Film Band 配給:東映

「最初にオファーを受けたとき、本当に驚いて、ドッキリではないかと思いました。でも、岩井俊二監督の世界観に飛び込めるのは、すごく楽しみでしたね。『PiCNiC』や『スワロウテイル』など、岩井さんの作品では個性を持った人々が生き生きと描かれていて、作品に触れるたびに、「私も私のままでいいんだ」と感じることができました。岩井俊二さんの描く映像美の中で自分自身を表現できることには、嬉しさと感謝の気持ちでいっぱいでしたね」

『キリエのうた』は、岩井俊二監督自らが、“音楽映画”と位置付ける。歌うことでしか“声”が出せない主人公の路上ミュージシャン・キリエが辿った13年の物語が、彼女の圧倒的な「歌」とともに描かれていく。

「初めて脚本を手にしたとき、自分とは大きくかけ離れた役だったらどうしようと不安でした。でも、『歌しか居場所がない』という設定は、自分と似ていると、少しホッとしました。今回、演技の世界に初めて足を踏み入れましたが、そうした要素が安心感を与えてくれ、何とかやり遂げられるかもしれないと」

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