21歳地下アイドルが悟った仕事観と対人関係 「自分とは合わない人」を断って見えてきた

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「自分もファンの人も、不本意に消費されない世界で生きていきたい――」(筆者撮影)
「地下アイドル」という職業がある。 マスメディアへの露出よりも、ライブを中心に活動しているファンとの距離が近いアイドルの総称だ。そんな地下アイドルという独特なサブカルチャーを生み出した現在の若者たちの実相に迫った『職業としての地下アイドル』。著者であり、現役地下アイドルの姫乃たまさんが、「18歳・地下アイドルがハマった『うつ』の隘路」(2017年10月18日配信)に続いて自らの体験談を綴ります。

 

2012年2月に1度地下アイドル活動を休止して、東京を離れてから2週間が経った頃、久し振りに携帯電話の電源を入れたら、大量の着信とメールが残っていました。

ワンマンライブの日は、満員の客席を見ても誰からも求められていないような気がしたのに、気持ちが穏やかになっていたせいか、着信の履歴を見ただけで自分が気にかけられているような気がして、少しおかしかったのを覚えています。

うれしい不意打ち

メールのほとんどは19歳の誕生日を祝うもので、それからライブの出演依頼がいくつも届いていました。どれも断ってしまおうと思いながら、ざっと目を通していたら、その中の1つに「シークレットゲストとしてでも構わないので出演できないでしょうか」という依頼がありました。

地下アイドルの世界から身を引いたとき、私はすっかりこの世界にいる人たちを信じられなくなっていました。

そんな私にとってシークレットゲストの依頼は、うれしい不意打ちでした。シークレットゲストとしてイベントに出演する場合は、事前に告知をしてはいけないので、集客や宣伝をする必要がなくなります。集客のためではなく、純粋に私をその場に必要としてくれていることに、自分を認められたような気がしたのです。

東京に戻って大学に入学した私は、そんなささいなきっかけで想定外に、そして随分と早々に地下アイドルの世界に復帰することになりました――。

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