"断捨離"と"ヘヤカツ"で人生が劇的に変わる 自分を変えたいなら、部屋から始めよう

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――断捨離、ヘヤカツを実践してどんな気づきがありましたか。

やました:人は、選択肢が多いと優先順位をつけられず、選ぶことを回避しがちになりますよね。でも、断捨離をして選択肢を絞ると、優先順位をつけやすくなる。あと、断捨離をすると動線を気にしなくなる。動くことに抵抗がなくなるから。

岩崎:僕は玄関を太い動脈と考えて大切にしている。玄関が狭いと新しいものを買わなくなるし活性化しない。玄関にゴチャゴチャとモノを置くのは感心しません。

やました:玄関を物置にしている人もいます。

岩崎:玄関や廊下にモノを置きっぱなしにするのは、問題を後回しすることと同じ。あとで通りにくくなることがわかっていながら、見て見ぬふりをしている。

やました:そうした思考習慣が行動習慣、生活習慣となり、その循環が家の状態となっていく。

岩崎:よくヘヤカツの具体例が欲しいと言われるのですが、自分で実践するのがいちばんいい。

やました:断捨離も選択と決断を繰り返す筋トレなので、試行錯誤しながら身につけていくもの。ところが、筋トレをしないで筋肉をつけたいと願う人が多い。

岩崎:気分が大切で、努力が嫌われている印象があります。

自分の夢はいつ捨てる?

断捨離もヘヤカツも、実践しながら身につけていく点で共通する

やました:ところで、秋元康さんに「運転手になれ」と言われたのは本当ですか。

岩崎:そうです。アシスタントの僕を使いあぐねた結果、非クリエイティブな仕事をするなら会社に残っていいけど、そうでないなら辞めろという話になった。それで運転手の仕事をしたのですが、それが結果として独立につながり、エンターテインメントの世界に執着していた自分を捨てることができた。

やました:自分が望んでいたわけではないが、神の計らいのようなものがあって、何かを捨てざるをえなかった……。

岩崎:秋元さんに最後通告を突き付けられたことで、クリエイターになる道が閉ざされて、第2の人生を進むしかないと覚悟ができた。野球選手の引退と同じです。よく「夢をあきらめるな」といいますけど、それってよくない。

やました:「夢はかなう」ではなく「夢は捨てよ」なんですね。夢をいつ、どのように捨てるかというのは難しいことですが。

岩崎:現実と向き合うことです。お笑いの学校で講師をやっているのですが、あるとき、卒業した生徒から相談があると言われた。お笑いがうまくいかない話かと思ったら、好きだった女の子にふられてどうしようという内容で。お笑いでうまくいかないことを直視できず、ふられたことを言い訳にして逃げている。自分がダメなことを理解できていないんです。

――ところで、最近はインターネットのクラウドサービスが普及していますが、ここに情報を保存するのもため込みと同じですよね。

やました:頭やPCに情報をため込む人は多いですが、選択、決断を回避するという点で同じです。

岩崎:ため込む人は、分類のしかたが下手な傾向がある。記憶について言うと、覚えることより思い出すことのほうが大事です。「たとえばね」と、適切な言葉やエピソードを思い出すから、気の利いた会話になる。会議や対談が終わった後に「ああ言えばよかった」と後悔するのは、思い出す能力が足りない証拠。脳のなかに記憶を収納する力が必要です。

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