"断捨離"と"ヘヤカツ"で人生が劇的に変わる

自分を変えたいなら、部屋から始めよう

――スティーブ・ジョブズみたいに?

岩崎:そうです。僕も究極の1着に近づきたいのですが、まだ巡り合えていない。何かを捨てきれていないのかもしれない。

――その境地を目指すのは、女性には難しいでしょうね。ところで、やましたさんは一貫して断捨離をテーマに執筆されていますが、岩崎さんがヘヤカツを取り上げたきっかけは。

やました・ひでこ●クラター・コンサルタント。早稲田大学文学部卒。大学在学中、沖正弘のヨガ道場に入門。ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」をベースに空間のヨガである断捨離メソッドを確立、2001年からセミナーを開始。2009年の『新・片づけ術 断捨離』を皮切りに、断捨離に関する著書多数。関連書籍は300万部を超える

岩崎:『もしドラ』を出してから事務所にいろいろな人が来るようになったのですが、部屋を褒める人がとても多かった。最初は社交辞令だろうと受け流していたのですが、「もしかしたら価値があるのかも」と思うようになった。ある編集者から本を出さないかという話が出たときに、部屋について自分なりに積み上げたロジック、メソッドがあるからそれをテーマにしたらどうかと提案したら、それでいこうと。僕はもともと部屋、空間、環境づくりに興味があって、“片づけ本”のたぐいは必ず読むようにしていたし、何より、部屋を変えて人生がうまく回り始めたという経験があった。

――『もしドラ』が生まれたのも部屋を変えたおかげ?

岩崎:遠因にありますね。僕は秋元康さんのアシスタントとして、いわば大樹の陰にいたのですが、実家から渋谷の18平方メートルのマンションに引っ越したことで自分自身が活性化し、独立する覚悟ができた。別の場所で働きながらブログを書き、それが『もしドラ』出版につながった。秋元さんの元を離れなかったら、本は生まれなかったでしょう。

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ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」をベースとした断捨離メソッドは、モノだけでなく人間関係や言葉の領域にもおよぶ

やました:部屋も洋服も、自分を取り巻く環境です。環境が自分に与える影響、環境が発しているメッセージは、想像以上に大きい。よく自分を変えたいと言う人がいますが、自分のことって実はよくわからない。だから部屋を変えるなど、形があって見えるものから手をつけるといい。断捨離は「空間のヨガ」と言えるのですが、私はヨガで、肉体という形から入ることを学びました。心を元気にするなら、まず元気な体(容れもの)を先に作れというわけです。

――やましたさんは、お母様がモノをため込むタイプだとか。

やました:モノをため込み、家が狭いと愚痴を言い続け、もっと部屋が狭くなる収納家具を買い足すことを繰り返す――。俯瞰力のないその姿をずっと見てきました。モノを減らせば解決するのに、どうして気がつかないのかと。これまで提案されてきた収納術、片づけ術のほとんどは、まず、モノに焦点を当てたものばかり。岩崎さんと私の場合はまず空間を俯瞰し、それからモノに向かい合う。そこが共通していますね。

岩崎:汚い部屋って収納スペースが多いんですよ。

やました:それが死蔵品と死蔵空間を生み出し、空間を生かす発想とは真逆の世界になる。

紙袋に執着するホームレス

岩崎:その人の部屋をみれば、その人がわかる。逆に言えば、強制的に部屋をきれいにすれば、人もすっきりする。僕は、自宅から小さなマンションに引っ越すときにモノを捨てざるをえなかったのですが、これがよかった。

やました:反面教師になってくれた母のおかげで、この母の逆をすれば快適になることがわかっていた。

岩崎:ホームレスが持ち歩く紙袋の中身をみたことがあるのですが、なんだと思います? 紙袋ですよ。ホームレスはため込む気持ちが強く、紙袋への執着がすごい。

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