変貌する渋谷駅「今しか見られない」巨大駅の一面 ビル解体で広がった空、昔ながらの風情も残る

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金王八幡宮付近に渋谷氏が築いたとされるのが渋谷城だ。今もこの神社は高台の上にあり、渋谷川を堀の一部とした、固い守りを誇った城をしのべる。境内には「澁谷城 砦の石」と名付けられた、石垣に使われたとされる石が残る。なお、この城は戦国時代に北条氏綱(北条早雲の長男)に攻められて落城。渋谷氏は滅ぼされた。

江戸時代には、今の国道246号に当たる大山街道(矢倉沢往還)の宿場町として、現在の円山町付近が栄えた。その繁栄も、鉄道の開業により次第に東へ、渋谷駅前へと移ってゆく。

渋谷中央通り
渋谷中央通り付近は昔ながらの風情(筆者撮影)

ホーム移設で新南口はどうなった?

近年の渋谷と渋谷駅は、再開発によって大きな変化の時を迎えている。

次々に巨大な高層ビルが建ち、間を結ぶ通路の整備も進む。2023年10月現在、東急百貨店が解体され、新しいビルの工事がまだ本格化していないため、西口側から都心らしからぬ広い空が眺められる。

2020年6月1日には、恵比寿側へ大きくずれていた埼京線・湘南新宿ラインのホームが、山手線と並行する位置に移され、他社線との乗り換えが大きく改善された。続いて、2023年1月9日には、山手線の内回りと外回りの乗り場が、同じホームへ一本化されている。

渋谷駅の線路切り換え工事後
渋谷駅の線路切り換え工事後=2023年1月(写真:JR東日本)
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