変貌する渋谷駅「今しか見られない」巨大駅の一面 ビル解体で広がった空、昔ながらの風情も残る

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山手線渋谷駅の西口
山手線渋谷駅の西口。今なら広い空が見える(筆者撮影)
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のちに山手線の一部となる日本鉄道の品川―赤羽間が開業した1885年3月1日に、新宿、板橋と同時に渋谷駅も開業した。つまりは当時、丘陵上に田園地帯が広がっていただけの山手線の沿線にあって、渋谷には一定の人口の集積があり、交通の要衝であったのだ。

東の宮益坂、西の道玄坂に代表されるように、渋谷とは地名の通り、渋谷川(隠田川)と宇田川の合流地点の深い谷底に位置する町で、今も起伏が激しく坂道が多い。

東京でも屈指の駅に成長

開業日の渋谷駅の乗降客は皆無であったと伝えられる。現在は1日平均約29万人(2022年度)が乗車する、JR東日本でも屈指のターミナル駅へと成長した。東急電鉄、東京メトロ、京王井の頭線も乗り入れ、人の流れは絶えない。

渋谷の町自体が古い歴史を持っている。地名の由来には諸説があるが、相模国高座郡渋谷荘をルーツとする武士、渋谷氏が領有した土地であるがゆえとの説が有力だ。渋谷荘は現在の小田急江ノ島線高座渋谷駅付近で、単なる同名であるだけではなく、歴史的にも両駅はつながりがあるとも言える。

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