変貌する渋谷駅「今しか見られない」巨大駅の一面 ビル解体で広がった空、昔ながらの風情も残る

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一方、新南口は東側にだけ出ることができ、西側へのアクセスはできなかった。2023年11月末には一部開業し、2024年夏に全面開業する、渋谷駅南西部側の再開発ビル「渋谷サクラステージ」がここにあり、東側との間を結ぶ跨線橋も建設中だ。完成の暁には人の流れがまた、変わるだろう。

渋谷サクラステージ横の跨線橋
渋谷サクラステージ横に建設中の跨線橋(筆者撮影)

交通結節点も再構築中

高架で渋谷駅をまたぐ国道246号を挟んで、渋谷サクラステージの北側になる、JR渋谷駅西口のバスターミナルも現在、再開発に伴って、大きく乗り場の位置を変えた。

都営バスが発着する東口側のバスターミナルは、位置的にはさほど変わりはしなかったのに対し、東急バス、京王バスなどが発着する西口側は、2022年4月17日に、ロータリーの使用を停止。神宮通りに沿って、JR駅とは反対側の渋谷マークシティから渋谷フクラスにかけての一帯に乗り場が移設された。

渋谷駅東口バス乗り場
ほぼ従来通りの位置に整備された東口バス乗り場(筆者撮影)
渋谷フクラスのバス乗り場
渋谷フクラス1階に新設された西口側のバス乗り場(筆者撮影)

羽田空港リムジンなど一部のバスは渋谷フクラス1階のターミナルに発着するようになっている。再開発事業終了後の姿はまだ見えてこないものの、現在は、JR駅からだと神宮通りを横断歩道で渡る不便がある。

渋谷フクラスと京王井の頭線渋谷駅に挟まれた、渋谷中央通りを中心とする一角は、まだ再開発前の渋谷の姿をとどめる、にぎやかな一角だ。東京駅丸の内側のように、立派なビルが建ち、お洒落な路面店が並ぶ渋谷もいいが、こうした雑然とした雰囲気もまた、貴重なものではないかと思う。

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土屋 武之 鉄道ジャーナリスト

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つちや たけゆき / Takeyuki Tsuchiya

1965年生まれ。『鉄道ジャーナル』のルポを毎号担当。震災被害を受けた鉄道の取材も精力的に行う。著書に『鉄道の未来予想図』『きっぷのルール ハンドブック』など。

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