男性も家事・育児をする社会を作ろうよ! ある"ガチイクメン"からのメッセージ

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⑥夫よ、飲みに行かないでとっとと帰れ!

男性が家族のために時間を使うという目線を失い、仕事上の関係作りのためとダラダラ飲んで遅くなる生活は、いびつに感じる。人と会って人間関係を作りたいなら、夜の飲みよりランチにしたほうが、よっぽどおいしいものも食べられてコスパもいい。

⑦投資の勉強をしよう

「何かあったときに頼れるのは地域の人」と、祭などには積極的に参加している。

休職中は収入面での不安もある一方で、育児や介護はお金で解決できることも多く、選択肢も変わってくるため、金銭的な余裕がほしい時期でもある。そこで、精神衛生上もオススメなのが投資。きちんと勉強した上で投資をすれば、得るものは多い。

⑧夫よ、地域行事に参加しよう

「地域」というのは男性に最も欠けている視点。都内では一時保育も空きはないのが現状なので、何かあったときに頼りになるのは近所の人。地域の祭りなどに積極的に参加して、日ごろからネットワークを作っておきたい。

男性だってあきらめる時期があっていい

多くの人が仕事を最優先に考えているが、宮本さんは、自らの反省も踏まえて、男性も育児期のごく一時だけは、あえて「仕事」の優先順位を下げていくことが必要だと考えている。

「積極的にあきらめようと言っているのですが、これは、あきらめるということをポジティブにとらえたいゆえの表現です。育児は予定通りにことが運ばず、キツくて、大変なもの。中途半端では意味のあるかかわりにはなりません。育児をするならきっぱりと生活を切り替え、“ガチイクメン”になることが必要なのではないでしょうか」

実際、本気で育児をしたからこそ得られる対価も大きい。

「どっぷり育児にかかわった経験は、いずれ政府方針に沿って職場に女性の上司・部下が増えてきた際に、マネージメント面でプラスにかえってくると思います。そして、自分の中に、子供、妻の視点が増えることは仕事にもつながるはずです」

もちろんそれ以外にも、男性が育児を通じて得られる子どもとの結びつき、地域社会とのつながりは、男性の人生を豊かにしてくれる。そして、男性が子育てへの想像力を身につけることは、子供を産み・育てやすく、働きやすい社会につながっているに違いない。

そうなれば、男性からも「子供と過ごしやすい環境を」という声があがり、企業内保育所などがもっと整備され、子供があふれるオフィス街といった新しい姿が、みえてくるかもしれない。

須賀 華子 フリーライター

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すが はなこ

津田塾大学卒業後、編集プロダクションに勤務し、母子保健分野の編集を行う。退職後北京大学社会学部へ留学。社会医療・福祉を学ぶかたわら、日本語学習本の執筆、翻訳に従事。帰国後、主婦向けウェブメディアの編集を経て、女性の生活・生き方、育児などをテーマに取材をしている。

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