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ライフ #ごみ収集の現場から

罵声は来ない「女性3人」のごみ収集チームの凄み 収集に来てくれるのを楽しみに待つ高齢者も

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  • 藤井 誠一郎 立教大学コミュニティ福祉学部教授
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こうした取り組みの背景には、清掃従事者の人材不足問題がある。23区の清掃事業は、退職不補充(退職しても、その数に見合う人員を補充しない)により雇上会社への業務委託を進めてきた。

しかし、雇上会社が人材を確保しようにも、3Kのイメージが根付く清掃業務への従事者が集まらず、身内への声かけなどによりかろうじて人材を確保しているのが実態だ。

収集の現場

2023年6月5日に白井運輸のチームの作業を見学した。

夏の日差しが降り注ぐ中、現場に到着した清掃車から颯爽と女性作業員が降り、「オーライ」という大きな掛け声により清掃車を集積所近くに誘導し始めた。その声が静かな住宅街に響き渡るやいなや、カーテン越しから「おはよう~!」と男児の大きな声が返ってくる中で収集作業が進められていった。

きびきびと作業を進めていく(筆者撮影)

声をかけ合いながらきびきびと収集作業が進んでいく。きゃしゃな体にもかかわらず複数の大きな重たいごみを持ち上げ、テキパキと収集車に積み込んでいく。

慣れた手つきで複数の重たいごみを収集する(筆者撮影)

収集作業は歩きながら行うのを基本とするが、収集車が入り込むと通行人の妨げになるところでは、路地奥から小走りでごみを運び出したり、次の集積所まで小走りしたりする配慮をしていた。筆者も一緒に走ってみたが、想像以上に体力が必要だと感じた。

(左)小走りで路地からごみを運びだす(筆者撮影)/(右)次の集積所に小走りで向かう。写真左端は筆者(写真:白井運輸)

プレス車ではごみを押し潰しながら格納していくため、プレス時にごみが飛び出してくることもあるが、散乱したごみを丁寧に拾い上げていた。また、住民も声をかけやすいようで、気軽に作業員に声をかけていた。

(左)散乱したごみを拾い上げる様子/(右)住民とのコミュニケーション(筆者撮影)

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【大規模マンションのごみ収集を見学】

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