「男性乳がん」知っておきたい遺伝性がんとの関係 専門の検査やカウンセリングが保険適用に
音楽デュオ「バブルガム・ブラザーズ」のブラザー・コーンさん(67)が8月末、男性乳がんと診断されたことを公表した。
男性乳がんとは耳慣れない病名だが、男性の1000人に1人が罹患するとされ、遺伝性である可能性も高い病気だ。男性乳がんの対処法とともに、日本の遺伝外来の現状と課題について紹介する。
胸や脇のしこりで見つかる
国立がん研究センター希少がんセンターによると、男性乳がんは乳がん全体の約1%といわれている。
アメリカのデータでは女性は生涯を通じて8人に1人が乳がんに罹患するのに対し、男性では1000人に1人。発症者が多いのは60~70代で、自覚症状としては、胸や脇のしこり、乳頭からの出血、乳頭部の皮膚のただれなどがある。
約30年にわたり、四国がんセンター(愛媛県松山市)で3000人以上の乳がん患者の治療に携わってきた乳腺外科医の大住省三氏(現・松山市民病院顧問)は、「四国がんセンターでは年間の乳がんの患者登録数は350人前後。そのうち、男性乳がんの患者さんは1人か多くて2人ぐらいだった」と話す。
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