中国「政府職員のiPhone禁止」のドデカい衝撃 アップルは過熱する米中対立の板挟み
中国はこの10年間、政府関係者に外国製電子機器の使用を控えるよう指示してきた。政府機関や国有企業には、コンピューターサーバーやその他のデバイスをアメリカ製から国産品に置き換えるよう通達。政府関係者は、中国の大手企業ファーウェイの携帯電話をアメリカ人に向けて誇示することが多い。
そして今、中国政府機関の職員の一部は、アップルのiPhoneを業務に使わないよう指示されたと話す。中国のインターネットユーザーも、政府職員や国有企業に対し国産ブランドの携帯電話やコンピューターを業務に使用するよう命じたり促したりする通知が含まれるとされるアカウントやスクリーンショットを拡散している。
重要市場の中国に不穏な国家統制
中国当局は今のところ広く国民のiPhone使用を制限するという公式発表を行っているわけではないが、重要な中国市場で地位を失うかもしれないという連想からアップルの株価は下落。最も人気の高いアップル製品がテクノロジーをめぐるアメリカと中国の根深い対立に巻き込まれる形となっている。
中国の検閲は普段なら抜け目なく情報の流れを統制するはずなのに、「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙が最初に報じた今回のiPhone禁止に関する情報が出回るのをほとんど止めようとしていないように見える。