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さまざまな指標で韓国が日本を上回る
韓国の賃金が日本を抜いた。
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OECDが公表しているデータによって2020年のデータを見ると、日本は3万8515ドルだ。
それに対して、韓国は4万1960ドルである。
こうなるのは、日本経済が長期にわたって停滞を続けているのに対して、韓国経済が高成長を続けているからだ。
2020年の1人当たり名目GDPを2000年と比べると、韓国は285.2%増だ(つまり、3.85倍になった)。
それに対して日本は、わずか2.9%の増加でしかない。
比較にならないほどの違いがある。
さまざまな指標で見て、韓国が日本を抜きつつある。
ジュネーブにある国際経営開発研究所が作成する「世界競争力年鑑2021」によると、2021年の順位は、韓国が23位で、日本は31位だ。「デジタル技術」では、韓国が8位で、日本が27位だ。国連が発表した電子政府ランキングによると、2020年において、日本は14位だ。それに対して韓国は世界第2位だ。
日本は自国通貨安を求めた
なぜこのようなことになったのか?
それを解く鍵が、図1<日本と韓国の実質実効為替レート>にある。
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(外部配信先では図表や画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
これは実質為替レートの推移を示したものだ。実質為替レートとは、購買力平価に対する実際の為替レートの比率だ。基準年を100とした指数で示される。
この指数が100未満であることは、規準年に比べて為替レートが割安であること(購買力が低下していること)を意味する。
日本の場合、2000年以降、この指数が低下している。これは、2000年頃から円安政策がとられたためだ。
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