給料上がらない日本と上がった韓国は何が違うか

高い外需依存の課題あるが経済成長を遂げた隣国

安売りして貧しくなった日本と比べて韓国は何が違ったのか(写真:manoimage/PIXTA)
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2000年頃以降、日本は円安政策をとった。その結果、企業の利益が増えて株価も上昇したが、GDP(国内総生産)は増えず、賃金(給料)も上がらなかった。
他方、韓国は、通貨安を求めず、品質の向上を図った。その結果、輸出が増えただけでなく、貿易黒字が増え、GDPが増えて、賃金が上がった。
韓国の今後の課題は、高い外需依存から脱却して、産業構造の情報化を進めることだ。昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第58回。

さまざまな指標で韓国が日本を上回る

韓国の賃金が日本を抜いた。

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OECDが公表しているデータによって2020年のデータを見ると、日本は3万8515ドルだ。

それに対して、韓国は4万1960ドルである。

こうなるのは、日本経済が長期にわたって停滞を続けているのに対して、韓国経済が高成長を続けているからだ。

2020年の1人当たり名目GDPを2000年と比べると、韓国は285.2%増だ(つまり、3.85倍になった)。

それに対して日本は、わずか2.9%の増加でしかない。

比較にならないほどの違いがある。

さまざまな指標で見て、韓国が日本を抜きつつある。

ジュネーブにある国際経営開発研究所が作成する「世界競争力年鑑2021」によると、2021年の順位は、韓国が23位で、日本は31位だ。「デジタル技術」では、韓国が8位で、日本が27位だ。国連が発表した電子政府ランキングによると、2020年において、日本は14位だ。それに対して韓国は世界第2位だ。

日本は自国通貨安を求めた

なぜこのようなことになったのか?

それを解く鍵が、図1<日本と韓国の実質実効為替レート>にある。

(外部配信先では図表や画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

これは実質為替レートの推移を示したものだ。実質為替レートとは、購買力平価に対する実際の為替レートの比率だ。基準年を100とした指数で示される。

この指数が100未満であることは、規準年に比べて為替レートが割安であること(購買力が低下していること)を意味する。

日本の場合、2000年以降、この指数が低下している。これは、2000年頃から円安政策がとられたためだ。

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