東大生断言「感情的な人ほど成績上がる」納得理由 「無感動で仏頂面の人」は成績が上がりにくい訳

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

やり方はとてもシンプルで、特殊な工夫や準備をする必要はありません。

「感情の起伏を大きくすること」

これを実践すれば、勉強が結果に結びつきやすくなります。

感情を動かせば成績が上がりやすい

具体的にご説明しましょう。

みなさんは、問題を解いて、その問題の答えが間違っているとき、自分に対する怒りを覚えますか? それとも、「まあ、仕方がないな」と受け入れるでしょうか?

結果に結びつくのは、前者の「自分に対して怒りを持つほう」です。できなかった問題があったことに対して「どうしてできなかったんだ!」「なんでこんな単純なことに気づけなかったんだ!」と苛立ちを覚えると、その問題を忘れないようになり、「次は絶対に間違えないぞ!」と思って復習することができます。

そして逆に、問題が正解しているときにも、「やった! 解けた!」と本気で喜んでいるほうが勉強の結果につながります。その問題が脳に残りやすくなりますし、また勉強のモチベーションが上がって、勉強が継続的になっていきます。

これは、東大合格者の多い進学校のクラスでは、当たり前に目撃できる現象です。真剣に問題に対して取り組み、1つの問題に対して一喜一憂し、問題が解けなくて悔し泣きする生徒がいるのも普通です。

たかが1問に対しても、真剣に取り組み、しっかりと感情を動かしながら解いている生徒は、その努力が結果につながりやすいのです。

その理由は、「感情の起伏があるほうが、脳に残りやすいから」だと思います。記憶を司る脳の器官である海馬は、感情を司る扁桃腺から、感情に関する情報を受け取り、その情報をもとに記憶が蓄積されていくとされています。ですから、勉強の際に自分の感情が動かなかったとしたら、それはただ目を動かしているだけで、脳にまで情報を届けていないに等しいのです。

「この問題を間違えた」という情報を脳に送ったときに、ただ文字列として「この問題を間違えた」と送っていても、脳には溜まらないのです。

「この問題を間違えて悲しかった」とか「悔しかった」とか、本人の感情の起伏があったり、なんらかのストーリー・エピソードがあって、情報は初めて忘れにくくなるのです。

何も感情を動かさずに淡々と努力していても、頭には何も残りません。勉強の結果が出にくい人は、勉強以前の問題として、感情を動かすのが苦手だからうまくいかないことが多いです。

次ページ「なるほど」「面白い」と思える人は成績が上がる
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事