「部下から嫌われない」ことが将来役立つ納得の訳 50代では「チャンスをくれる相手」が年下になる

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中高年が残りの仕事人生を、長く楽しく働くため必要なスキル「アンラーニング」について紹介します(写真:jessie/PIXTA)
昨年10月、岸田文雄総理が「5年で1兆円をリスキリングに投じる」と所信表明演説で述べたことで話題になった「リスキリング」。とくに近年はChatGPTなどの生成AIの普及により、「人間の仕事が奪われる」ことが現実のものになりつつあり、それに対応するためのリスキリングはビジネスパーソンにとって、緊急の課題になっています。
日本のリスキリングの第一人者であり、『新しいスキルで自分の未来を創る リスキリング 【実践編】』の著者である後藤宗明さんに、これから65歳、70歳と長く働くために必要なスキルであるアンラーニングについてうかがいました。

電車の駅やレストランで見知らぬ人にキレている人がいますが、その場合の多くが「相手にしてもらえない」「尊重してもらえない」ことからくる逆ギレなのだそうです。

会社でも以前、役職定年した方が年下の上司の前でキレているシーンに遭遇したことがありました。これも、大切に扱ってもらえていないゆえだと感じました。以前は役職があったために皆が従ってくれていたのに、役職定年してポジションを失ったら急に周囲の態度が変わり、自分が必要とされていない。そんな恐怖心を抱くからではないでしょうか。

中高年が残りの仕事人生を楽しく過ごすため、周囲に迷惑をかけないためにも、“アンラーニング(以前に習得した情報、知識、成功体験などで陳腐化しているものをリセットし、新たに受け入れる体制を意識的に作り出すこと)”が必要になってきます。

ここでは筆者が思うアンラーニングを可能にするスキルについてご紹介したいと思います。

「年下からチャンスをもらう」スキル

以前、年下の人からチャンスをもらうことの重要性を研修でお話しした際、グループワークの際にある受講生が「自分は年下から頼られています」という話をされる方がいました。筆者はその方に、「年下からチャンスをもらうことと、頼られることは違いますよ」とお伝えしました。

年下から頼られるというのはもちろんすばらしいことなのですが、自分が年上で相手が困っているときにアドバイスを求められる、トラブル解決を頼まれる、ことが前提となります。年下からチャンスをもらうスキルというのとは、それとはまったく別のものです。

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