「部下から嫌われない」ことが将来役立つ納得の訳 50代では「チャンスをくれる相手」が年下になる

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「チャンスをつかむ」という表現があります。とくに若いときには、努力して自分でチャンスをつかむという意識があるのではないかと思います。ところが、これを分解して考えてみると、多くの場合は、自分より立場が上の方、例えば上司や先輩がチャンスを与えているわけです。

例えば、「Aくんは日頃からデジタル分野の勉強を頑張っているから、新設するデジタル事業部への配属を推薦しよう」というものです。

一方、年下の人が「B先輩は日頃からデジタル分野の勉強を頑張っているから、新設するデジタル事業部への配属を推薦しよう」ということは起こるでしょうか。現在の日本企業ではあまり一般的ではないかもしれませんが、高齢化の中でこうした事態は普通に起きるかもしれません。

もちろん、外国企業や日本の外資系企業のように、年功序列色が薄い組織では、年下上司、年上部下の関係が普通にありますので、そういった場合は除きます。

なぜ年下からチャンスをもらうスキルが大切になるかというと、年齢ごとの人数はほぼ変わらないのに、時間が経過して年齢が上がるにつれて、管理職でない40代、50代が増えてくるからです。

キャリアの最後まで指示・命令ができるのは組織のトップ、例えば社長に到達した人だけですから、どこかのタイミングで、年下の上司からの指示で仕事をする人たちがマジョリティーになるのです。

それを見越して考えるなら、早いうちから年下の人からチャンスをもらえるスキルを身につけておいたほうが得です。

「人間として嫌われない」スキル

年下の人たちからチャンスをもらうためには、「好かれる」よりまず人間として「嫌われない」ことです。例えば、自分が今まで一緒に働いた部下の方たちの顔を思い浮かべてください。自分のことを好きではなかったり、恨んだりしている人はいないでしょうか。

次に視点を変えて、「この人とは二度と一緒に働きたくない」という先輩方の顔を思い浮かべてください。

昔、人前で立たせてこっぴどく叱責したり、ミスを押しつけたり、ずっと不正を隠し続けていた人だったり。もし自分が社長になって、その先輩方が「雇ってください」と頼んできたとき、積極的に「雇おう!」と思える人は何人いるでしょうか? 

その先輩方の中に仕事ができる方、高いスキルを持っている方々がいても、おそらくほとんどの場合、雇うことを躊躇するのではないでしょうか。

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