ここでお伝えしたいのは、「年下という立場からは、昔された嫌なことを鮮明に覚えている」ということです。年上と年下の関係において、年上の人は何を言ったか、何をしたかということを無責任にも忘れがちです。
しかし後輩たちや年下の人たちは、言われたことやされたことを明確に覚えています。そのため、立場が逆転した際に、嫌いな先輩に対して、年下の人たちはチャンスを与えないのです。感情抜きにスキルだけで再チャンスをくれる後輩なら別ですが、レアケースです。
顧問業をするはずが…大失敗
感情的なねじれがある場合は難しいのです。
いつか立場が逆転したときに、年下の方からチャンスをもらえるようになるためには、最低限「人間として嫌われていない」ことがとても大切です。良好な人間関係を保てていれば、昔とてもお世話になったから雇ってあげよう、といったオファーにつながるのです。
これは知人から聞いた話です。とても優秀でネットワークも広く、誰もが知っている企業の役員をしていた方が、ご自身でコンサルティング業務を主とする個人事務所を定年後に設立されました。
顧問業で食べていけるだろうと考えたのだそうです。
ところが、その方はほとんど顧問先の契約が取れず、結果的に人材会社の斡旋で大幅な年収ダウンで転職する決断をされました。
仕事ができる方だったそうなのですが、結果を追い求めるばかりに、厳しい口調で指示を出して言うことを聞かせてきたので、とくに年下の後輩たちからはあまり好かれていませんでした。
そのため、当初の目論見であった自分の知り合いの会社からの顧問契約で生きていくはずが、年下の後輩たちからは顧問依頼をもらえなかったのだそうです。
定年後には会社の名前や当時の役職は、多くの方にとってほとんど役に立たないのかもしれません。
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